小さな体でひたむきに頑張る姿に、アイドル的な人気を誇った
メロディーレーンが、岡田スタッドで新たな生活をスタートさせている。19年9月にJRA最少馬体重勝利記録(338キロ)を更新。菊花賞では牡馬相手に5着と健闘し、芝の長距離戦を中心に8歳まで現役を続けた。
生まれた瞬間から、ひと際小さかった。「これは競走馬になれないな」と感じた岡田牧雄代表だったが、えりも町の広大な土地で昼夜放牧を開始すると、他馬が音を上げる過酷な環境にもへこたれない体力に目が留まった。育成が始まり坂路を軽快に駆ける姿に「競走馬にはなれる。もしかしたら勝てるかも」という思いに変わっていったという。
2つ下の弟
タイトルホルダーはG1を3勝。大舞台での“姉弟対決”も話題になった。「私の全てを覆された馬。思っている何百倍もすごいことをやってのけた。私の中ではナンバーワンホース」。現在は
ベンバトルの子を受胎中。母になるという目標へ向かっている。(浅子 祐貴)
メロディーレーン 父
オルフェーヴル、母メーヴェ(父モティベーター)。2016年2月12日生まれの牝9歳。北海道新ひだか町・岡田スタッドの生産。18年10月に栗東・森田直行厩舎所属でデビュー。19年9月の1勝クラスを勝った338キロはJRA最少馬体重勝利記録。24年5月のメトロポリタンS(7着)がラストラン。通算36戦4勝。総獲得賞金は8590万9000円。引退後は岡田スタッドで繁殖入りした。