「帝王賞・Jpn1」(2日、大井)
首差の接戦を制したのは1番人気の
ミッキーファイト。伸び盛りの4歳馬が単勝1・7倍に応えて初の
ビッグタイトルを手にした。これでJRA勢の当レース15連勝となった。猛追した4番人気の
アウトレンジが2着。3着に5番人気の
ノットゥルノが入り、JRA勢が上位を独占した。
息詰まるゴール前の接戦は4歳馬
ミッキーファイトに軍配が上がった。
すんなり2番手をキープすると、3角手前では逃げた
ヒーローコールを早々にかわして先頭へ。これに外から
ウィルソンテソーロ、
ノットゥルノが迫って3頭横並びで直線へ。厳しい消耗戦となったが、ラスト200メートル過ぎで2頭を振り切り、代わって外から伸びて来た
アウトレンジの猛追も鞍上の懸命な左ステッキにもうひと踏ん張り。首差しぎ切った。
前走からコンビを組み2連勝で大仕事を成し遂げたルメールは「スタートから
リラックスしてたし、向正面でも冷静に走れていた。最後は能力でしのいでくれた」と満面の笑み。自身は19年かしわ記念以来のJpn1制覇(9勝目)で、帝王賞は18年
ゴールドドリーム以来の2勝目となった。
昨秋のジャパンダートクラシックで、日本が誇る世界のダート最強馬
フォーエバーヤングに0秒2差迫った実績を十分に示した走りに「乗り味はいいし、体もパワフル。どんな競馬でもできる。それがいいところだね」と絶賛。「きょうのたくさんのお客さんに未来のダートのスーパーホースを魅せられて良かった」とうなずいた。自身はこのあと3週間の夏休みでフランスへ帰国する。「最高だね。リフレッシュして来るよ」と心地良い汗を拭った。
かつてG1、Jpn1の6勝馬
レモンポップを擁してダート界を席巻した田中博師は、代わって登場した
ミッキーファイトで再び歓喜のお立ち台。「大きな目標としてきたここを勝てたのはホントにうれしいですね」と感無量。「厳しい流れになったけど、よく持ちこたえてくれました。心身ともに充実してきました」と愛馬の成長ぶりに目を細めた。
今後については「海外を含めていろいろとプランも広がったけど、まだまだ成長途上。国内の大きなところを目指すことになるでしょう」と話した。最大の難敵
フォーエバーヤングと再び決する日まで、さらなる地力強化を図る。