今年で28回目を迎えるセレクトセールにおいて、最も多く投資してきたのが(株)ダ
ノックスだ。総落札額は190億3450万円。2位の金子真人ホールディングス(株)に約2億円差をつけている。ここではセレクトセール出身でJRA・GIを制した「ダノン」の5頭を年齢順に紹介したい。
まずは
ダノンシャンティだ。08年セレクトセール1歳で2750万円(税抜、以下同)。10年に毎日杯で重賞初制覇を果たすと、続くNHKマイルCは1分31秒4のコースレコードで勝利。「ダノン」の野田順弘オーナーに初のGIタイトルを送った。意外にもこれが生涯唯一のマイル戦。その後は脚元の不安に悩まされたが、無事ならマイルで一時代を築いただろう。
ダノンシャークはマイル路線で息長く活躍した。08年セレクトセール当歳で3000万円。大舞台では善戦キャラのイメージだったが、14年のマイルCSで遂に
ビッグタイトルを獲得。GI馬には珍しく8歳まで走り、大舞台に欠かせない存在だった。
そして
ダノンファンタジーは現時点で唯一となる牝馬のGI馬だ。17年セレクトセール1歳で9000万円。2歳時に阪神JFを制覇。その後はGIに手が届かなかったものの、19年のチューリップ賞とローズS、20年の阪神C、21年のスワンSとGIIを4勝。牝馬にしては成績の浮き沈みがなく、2歳から5歳までハイレベルのパフォーマンスを続けた
続いては
ダノンザキッドだ。18年セレクトセール当歳で1億円。2歳時に新馬、東京スポーツ杯2歳S、ホープフルSと3連勝でGI馬に上り詰めた。その後は未勝利に終わったものの、4歳時のマイルCSと香港マイルで2着になるなど、マイルから2000mの大舞台を沸かせた。
そして野田オーナーに悲願のダービー制覇を届けたのが
ダノンデサイルだ。22年セレクトセール1歳で1億3500万円。24年の京成杯で重賞初制覇。続く皐月賞はスタート直前に競走除外となったものの、この判断が吉と出る。続く日本ダービーでは9番人気に甘んじたが、横山典弘騎手の好騎乗もあって、2馬身差の圧勝を収めた。今春には首G1・ドバイシーマクラシックを制覇。さらなる活躍を期待したい。