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【七夕賞】「すごく真面目な馬」ミルコ・デムーロ騎手が米国遠征直前にリフレーミングで福島重賞初Vを狙う

2025年07月11日 06:00

Mデムーロとリフレーミングが初コンビ

◆第61回七夕賞・G3(7月13日、福島競馬場・芝2000メートル)

 サマー2000シリーズ第2戦、第61回七夕賞・G3(13日、福島)の出走馬が10日、確定した。今週の競馬を最後に米国への長期遠征に向かうミルコ・デムーロ騎手(46)=栗東・フリー=は、リフレーミングとの初コンビで挑む。

 決意を胸に、長い旅に出る。Mデムーロが日本を離れ、来週から米国で騎乗する。18日から夏競馬が開幕する西海岸のデルマーを拠点に、渡米期間は約3か月。「気分を変えたかったし、空気を変えたいと思いました」。今年はこれまでJRA12勝で、重賞は中山牝馬S(シランケド)の1勝のみ。歴代3位タイのJRA・G1・34勝を挙げるが、21年の阪神JF(サークルオブライフ)を最後に、G1勝利からも遠ざかること3年7か月。満足できる成績ではなかった。

 思いが強いからこそ、行動は迅速だった。3週間前に友人との電話から現地のエージェントを紹介してもらい、遠征を決断。「もっと動きたい、もっと乗りたい。忙しいけど、それを求めていますから」。デルマーでは週に4日、競馬を開催。開催がない日でも、30近くある国内の他の競馬場で騎乗は可能だ。さらに調教にも積極的に乗っていく考えで、原点に立ち返ったように馬上の感覚を貪欲に求めていく。

 無縁な場所でもない。15歳だった94年にイタリアでデビューし、17歳の時に修行のためにアメリカへ渡った。初めて来日した1999年からは日本での短期免許を取得するため、自国でリーディング上位を目指し、米国に足を運ぶことは途絶えたが、懐かしい感覚は今も胸の中にある。

 渡米前のひと区切りとなる今週、七夕賞でリフレーミングと初コンビを組む。1週前の栗東・坂路で騎乗し、52秒1―12秒5。「良かったです。フレッシュな感じで、すごく真面目な馬。福島では重賞を勝っていないので、頑張りたいですね」と笑みを浮かべる。現状打破を求める46歳の熱い夏。まずは国内のファンに、“置き土産”となる最高のパフォーマンスを見せる。(山本 武志)

 ◆ミルコ・デムーロ (Mirco Demuro)1979年1月11日、イタリア生まれ。46歳。94年に母国で騎手デビューし、97年から4年連続でリーディング。99年に初来日。03年ネオユニヴァース、15年ドゥラメンテで日本ダービー2勝。11年にはヴィクトワールピサで日本生産馬初のドバイ・ワールドC制覇。15年にルメールとともに外国人初のJRA通年免許を取得。弟のクリスチャン・デムーロも欧州を中心に凱旋門賞2勝など活躍。

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