「アイビスSD・G3」(3日、新潟)
連覇に向けて着実な上昇気配を漂わせている
モズメイメイ。相性のいい舞台で輝きを取り戻す。
前走の北九州記念は15着と大敗。実質トップハンデの56・5キロを背負って追走に苦労し、道中で窮屈になる場面もあって力を発揮できなかった。ただ、ひと叩きした今回は気配が一変している。
「前走は直線で前があかずに不完全燃焼。加えて、休み明けで筋肉の張りが物足りず、本来のパフォーマンスを出せなかった感じでした。でも、今回は違います。これまで歩様に左右差があったのが、今は真っすぐに走れるようになっています」と前川師はフィジカル面の改善を強調した。
その変化は栗東坂路での追い切りにも表れている。一杯に追われた1週前が4F51秒4-11秒6の好時計。そして今週は馬なりながらも4F52秒0-12秒1を計時。猛暑にも負けず、うなるような手応えで真っすぐに駆け上がってきた。
バランスの取れた走りが状態の良さを証明している。
「やっぱり夏が合うんだと思います。今回はかなり状態がいいと感じますね。調教でも折り合いがつくようになったし、以前のような
バランスの悪さもなくなってきました。うちの厩舎に来てからは一番いい仕上がりだと思います」と指揮官のトーンも上がる一方。昨秋から苦しい戦いが続いているものの、得意の夏を迎えてムードは良好。決して侮ってはいけない存在だ。