「CBC賞・G3」(10日、中京)
個人馬主として前人未到のJRA通算2000勝まで、残り4勝としている“メイ
ショウ”の松本好雄オーナー。その
バックアップに燃えているのが石橋守調教師(58)=栗東=だ。騎手時代にメイショウサムソンで皐月賞&ダービーを制し、調教師としても今年の宝塚記念を
メイショウタバルでVと、感謝の思いが尽きないオーナーの偉業達成を後押しするべく、CBC賞に
メイショウソラフネを送り込む。
偉業達成がはっきり見えてきた。“メイ
ショウ”の冠名で知られる松本好雄オーナーは、現在JRA通算1996勝(平地1883勝、障害113勝)。1976年1月10日・京都2Rの
メイショウグリーンで初勝利を挙げてから約半世紀。競馬史に刻まれる大記録が生まれようとしている。
花を添えるのが石橋師だ。「本当にすごいことだね。人格も素晴らしい方で、長く競馬界に貢献していただいている。俺もジョッキー時代から世話になりっぱなしだよ」と語る石橋師からは、オーナーへの敬愛の念と感謝の思いがにじみ出る。
ジョッキー時代。ベテランに差しかかっていた39歳で、悲願のダービー制覇をかなえてくれたのが06年のメイショウサムソン。そして今年、調教師として開業12年目で初のG1制覇という大きな節目を飾ったのが
メイショウタバルだ。その母メイショウツバクロは指揮官が現役時代に最後に勝利した馬でもあったように、“メイ
ショウ”との縁は強い。
今週は重賞初制覇の懸かる
メイショウソラフネをCBC賞に送り込む。昨年の当レースが0秒2差の4着だったように、タイトル奪取は手の届く位置にある。1週前はトレーナー自らがまたがり、感触を確かめながら丁寧に調整を施した。「前走の北九州記念は案外だったけど、レース前は勝ち負けできるぐらい雰囲気は良かった。ここは仕切り直しの一戦。今回も状態は間違いなくいい」と自信を見せる。
今週は
メイショウコギク(土曜中京6R・中京スポニチ賞)との2頭でオーナーを
バックアップする。「2頭とも勝って、2000勝の後押しができればいいね」と力を込めた石橋師。長年の絆がまた一つ形になり、新たな競馬界の1ページに加わる。