9月7日(日)に中山競馬場で行われる紫苑ステークス(3歳牝・GII・芝2000m)。秋華賞に向けた
ステップレースで、2000年に創設、16年に重賞格上げとなった。本稿では同レースの開催にあたり、歴代勝ち時計をランキング形式で紹介する(中山芝2000mでの開催に限り、オープン特別時代も含む)。
■4位タイ 1分58秒2 2011年
カルマート オープン特別時代では唯一、トップ5入りしたのが同年。勝った
カルマートは、重賞4勝馬
プリサイスマシーンの姪にあたる。デビュー8戦目に待望の初白星を飾ると、オークスでGIの舞台も経験し、夏の新潟で2勝目をゲット。続く紫苑Sには4番人気で出走し、
デルマドゥルガーとの激しい追い比べを制してハナ差勝ち。前走から連勝で秋華賞への権利を手にした。
■4位タイ 1分58秒2 2021年
ファインルージュ デビュー戦は2着で、2戦目に初勝利を挙げると、続くフェアリーSで初タイトル。桜花賞でも3着に好走した。しかし、オークスは11着で、秋初戦に選んだのが紫苑Sだった。レースでは道中5、6番手で脚を溜め、勝負どころから大外をマクリ気味に進出。直線は坂の途中で先頭に立ち、最後まで余裕たっぷりに1.3/4馬身差を付けて快勝した。
■2位タイ 1分58秒0
2018年
ノームコア 新馬、アスター賞を連勝し、フラワーCとフ
ローラSで連続3着と世代上位の力を見せていたが、春はGIに出走せず。秋始動戦の紫苑Sでは、2番人気に支持された。道中は5、6番手から運び、直線で進路を確保すると、鋭い伸び脚を披露。残り200mで先頭に立ち、3馬身差の圧勝を飾った。のちにGI・2勝を挙げる名馬だが、大器の片鱗を見せつけたレースとなった。
■2位タイ 1分58秒0 2023年
モリアーナ デビュー2連勝を飾り、以降は重賞挑戦を続けたが善戦止まり。初タイトルを狙って紫苑Sに出走した。道中は後方から2頭目。1000m通過58.1秒の速い流れに乗じて、徐々に進出を開始したが、4コーナー出口では14番手と絶望的な位置取り。それでも馬群に突っ込むように脚を伸ばすと、ゴール前で
ヒップホップソウルを強襲。半馬身前に出てゴールした。
■1位 1分56秒6 2024年
クリスマスパレード 初ダートの関東オークスでは9着で、ふたたび芝に戻り、紫苑Sでは5番人気に支持された。逃げる
イゾラフェリーチェを2番手でマーク。1000m通過は58.8秒とやや速い流れとなったが、直線でもしぶとい粘りを発揮し、
ミアネーロの追撃をクビ差振り切ったところがゴールだった。勝ちタイムの1分56秒6は、同年の皐月賞で記録したレコードを0.5秒も塗り替えた。