10月9日(木)に行われる東京盃(3歳上・JpnII・ダ1200m)。1967年に創設された伝統の一戦で、当時から大きな施行条件の変化はない。始まったころの地方競馬は長距離指向が強く、ス
プリント重賞は珍しい存在だったという。
01年にJBCスプリントが創設されると、“Road to JBC”に指定され、現在では同レースを目指す馬が集う一戦となっている。今年も中央、地方から実力拮抗の好メンバーが集結。前哨戦で勝ち名乗りを上げ、直行切符を手にするのはどの馬か。発走予定日時は9日(木)の20時10分。主な出走予定馬は以下の通り。
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ヤマニンチェルキ(牡3、栗東・中村直也厩舎)
今春に1勝クラス、
バイオレットSを連勝して挑んだ兵庫CSはコース形態も合わなかったか4着に敗れ、天保山Sは芝スタートで流れに乗れず8着だったが、北海道SCでは鋭い末脚を生かして初タイトルをつかんだ。続くサマーチャンピオンは一周競馬への対応がカギとされたが、3、4番手から運ぶ早めの競馬で克服し、古馬撃破で重賞連勝。今回はダートスタートの1200m戦と条件はどんぴしゃ。3つ目のタイトルを手にし、ますますの飛躍につなげたい。
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ドンアミティエ(牡5、栗東・今野貞一厩舎)
デビュー戦から砂の短距離で実績、経験を積み重ね、24年2月の橿原Sを制してOP入り。昇級後は6着、8着、3着と徐々にクラス慣れしていき、同年暮れのりんくうSでひさびさの白星をマーク。年明けには大和S、天王山Sも勝ち、オープン特別3連勝とした。前走は函館スプリントSにチャレンジし、じわじわ脚を伸ばして3着に好走。芝の競走は初めてながら、
スピード競馬にも対応した。今回は得意のダートに戻って、初タイトルを期待したい。
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エンテレケイア(牡7、浦和・小久保智厩舎)
21年春に浦和競馬へ移籍。下級条件からコツコツと白星を飾り、昨年7月の習志野きらっとスプリントで、通算35戦目にして重賞初制覇を果たした。その後もタイトルを3つ獲得し、南関東屈指の快速馬に成長。連覇を狙った今年の習志野きらっとスプリントは終始行きっぷりが悪く、12着と大きく崩れてしまったが、ひと息入れて立て直しを図ってきた。4月の東京スプリントで3着の実績が示す通り、自分の形に持ち込めれば、JRA勢とも差はない。
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サンライズアムール(牡6、栗東・小林真也厩舎)
芝での2戦は10着、7着と結果が出なかったが、ダートに替わって、わずか5戦でOP入りと適性が花開いた。昇級後もオープン特別、リステッド競走の常連として、安定感のある走りを披露。重賞初挑戦となった昨年暮れのカペラSでは、ハイペースを前々でさばいて4着と見せ場をつくった。今年6月の水無月Sで4走ぶりの白星を挙げ勢いに乗ると、積極策を見せたクラスターCで初タイトル。逃げにはこだわらないタイプで、流れに乗ってふたたび好走なるか。
そのほかにも、中央から転入初戦となる
アームズレイン(牡5、川崎・佐々木仁厩舎)、重賞で3度の2着がある
クロジシジョー(牡6、栗東・岡田稲男厩舎)、前走で福島テレビ賞を制した
シアージスト(牡6、大井・坂井英光厩舎)などが出走を予定している。