後のGI馬を多数輩出している出世レース、サウジアラビア
ロイヤルカップ。今年も素質馬が集結し、未来のクラシック戦線を占う上で重要な一戦となる。過去のデータを紐解くと、キャリアの浅い馬が多いため、前走の内容が特に重要視される傾向にある。東京マイルという大舞台で、どの若駒がその才能を開花させるのか注目だ。
1.休養明けで臨む組が圧倒的な好成績
過去10年のデータを見ると、前走から中9-24週と十分なレース間隔を空けて臨んだ馬が[8-2-4-7]、複勝率66.7%という驚異的な数字を記録している。単勝回収率も154%と高く、しっかりと休養を取り、万全の状態で出走してくる馬が高いパフォーマンスを発揮していることが分かる。逆に中3週以内だと複勝率は10%を下回っており、臨戦過程が明暗を分ける傾向が顕著だ。
2.前走で圧勝した馬が信頼の軸
前走の勝ちっぷりも重要な
ファクターだ。前走で0.3-0.5秒差をつけて勝利した馬は、過去に[6-4-2-7]という成績を残しており、複勝率は63.2%に達する。単勝回収率138%、複勝回収率148%といずれも100%を超えており、馬券的な妙味も十分。後続を突き放すだけの能力がある馬は、相手が強化される重賞の舞台でも能力を発揮できる可能性が高いと言える。
3.キャリア1戦の新馬勝ち上がり馬に注目
前走クラス別では、新馬戦を勝ち上がったばかりの馬が[8-8-3-14]で、複勝率57.6%と非常に高い好走率を誇る。単勝回収率103%、複勝回収率102%と、こちらも投資妙味がある。キャリア1戦で底を見せていない魅力に加え、素質の高さで重賞の壁もあっさりと乗り越えてしまうケースが目立つ。今年もこのローテーションで臨んでくる馬には最大限の警戒が必要だ。
エコロアルバは、前走の新馬戦を快勝。データ分析で強調した「キャリア1戦」「中9週以上のレース間隔」「0.3秒以上の着差」という好走条件をすべて満たしている。新潟の外回り1400mで見せた末脚は一級品で、直線の長い東京コースへの適性も高いはず。スケールの大きな走りで、無傷の2連勝での重賞制覇を期待する。