7日、大井競馬場(曇 良)で行われたダート
グレード競走、第22回レディスプレリュード(JpnII ダート1800m)は12頭によって争われ、5番人気
ビヨンドザヴァレー(JRA)が初めてのダート戦出走で重賞初制覇を飾った。道中は先行グループを見ながら4-5番手を追走し、4コーナーで大外から進出、直線も大外から伸びて、ゴール前で4頭が横に広がった追い比べを制した。勝ちタイムは1分52秒9だった。勝利騎手は菱田裕二(JRA)。
クビ差2着に1番人気テンンカジョウ(JRA)、さらにクビ差の3着は4番人気
バスタードサフラン(JRA)。4分の3馬身差の4着に2番人気
フェブランシェ(大井)が続いた。
ビヨンドザヴァレーは父
イスラボニータ、母リリーオブザヴァレー(母の父Galileo)、5歳牝馬。JRA栗東・橋口慎介調教師の管理馬。通算成績は20戦5勝、デビュー20戦目で初めてダート戦に出走し、重賞初勝利となった。菱田裕二騎手はこのレース初勝利、橋口慎介調教師は2021年
レーヌブランシュ、2023年
アーテルアストレアに続きこのレース3勝目。
レース後の関係者のコメント
1着
ビヨンドザヴァレー(菱田裕二騎手)
「今までダートスタートということがなかったので、まずはスタートだけ気をつけようと思っていて、そのあとは先行する馬もたくさんいる予想だったので、出た感じで考えようと思っていたのですが、凄くいい走りをしてくれました。馬がちょうど充実期のときに騎乗させていただいていると思いますし、レースに乗るごとに、時間が経つごとに調教やレースの動きが良くなり、ただ勝利からは遠ざかっていたので、今回このように勝利できてとても嬉しいです。
道中は砂を被る場面もありましたが、全く怯むことなくしっかり走ってくれましたし、橋口厩舎は普段からダートコースでも調教で乗っているので、そのあたりの調教の成果も出たのだと思います。
(自身、先日の浦和に続いての重賞制覇に)こうして、勝利するチャンスのある馬に騎乗させていただいて、そしてレースで勝利できるというのは本当に嬉しいですし、感謝しています」
(橋口慎介調教師)
「正直、使ってみるまでダート適性は半信半疑だったので、ここまで良いレースをしてくれて本当に嬉しいです。外からじわっと上がっていって、馬の後ろに入ってもキック
バックを嫌がっていなかったので、なかなか良さそうだと思って見ていました。今後は馬の状態を見てになりますが、JBCレディスクラシックに行くことになると思います」
2着
テンカジョウ(松山弘平騎手)
「最近はゲートに難があります。前回は大外枠だったので大丈夫でしたが、今日は奇数番で先入れだったのでなかなか...。練習ではやらないのですが。怪我をして帰ってきていたので心配です。無事でいてほしいです」
3着
バスタードサフラン(酒井学騎手)
「スタートセンスが良い馬ですし、今日も自分の形でと思っていました。前回、2番手からで凄く良い競馬ができたので、今日もできれば前に目標を置いて運べればと思っていました。同型も結構いましたし、誰かが行ってくれれば番手でと思っていましたが、一番理想の形になってくれました。
向正面に入ってからは吉原君(
フェブランシェ)が早めに来るかなと思っていて、来るまで息を入れておこうと考えていましたし、後ろからの動きがあった時にスッと来られないように、そこで自分も突っ張ってペースを上げて行きました。最後は手応え以上に、
フェブランシェと併せ馬になった時にもう1回グッと頑張ろうという気持ちを見せてくれました。
勝ち馬の決め手には太刀打ちできなかったのですが、(他の馬と)一緒になって粘り合いになるとしぶといですし、もう少しで2着というところでした。初めてのオープン挑戦で馬も本当によく頑張ってくれましたし、出せるパフォーマンスは出し切ってくれました」
4着
フェブランシェ(吉原寛人騎手)
「理想的なレース運びで4コーナーを回ってこられました。ちょっと直線が長いと甘くなるところがあって、やはりマイルくらいが正直乗りやすい感じでした。それでも上手く1800mをこなしてくれたと思います。あそこまで行ったら勝ちたかったですが、よく走ってくれました」
5着
ベルグラシアス(町田直希騎手)
「良い脚を使ってくれました。休んで馬が良くなっていましたし、まだ良くなってきそうです」
(取材:大関隼)