秋華賞2025に出走予定のカネラフィーナ(今年6月撮影、ユーザー提供:うさこさん)
フランケル産駒の
カネラフィーナ(牝3、美浦・手塚貴久厩舎)が、秋華賞(3歳牝・GI・芝2000m)でGI初制覇を狙う。
カネラフィーナは父
Frankel、母ジョイカネラ、母の父
Fortifyの血統。父は現役時代にG1・10勝を含む14戦14勝。21世紀最強の呼び声が高い歴史的名馬だ。種牡馬としても極めて優秀で、世界各国でGI馬を送り出している。一方の母系も素晴らしく、母はア
ルゼンチンのG1を2勝した名牝。近親にも同地の活躍馬がズラリと並ぶ。
ここまで5戦3勝。24年夏のデビューから2戦連続で2着だったが、3戦目で待望の初勝利を挙げた。その後は休養へ。年が明けて3月のミモザ賞、そして古馬初対戦となった6月の洞爺湖特別を連勝し、秋華賞の惑星候補に浮上した。脚元の問題もあって使い込めずにいるものの、良血らしいポテンシャルの持ち主であることは間違いない。迎える今回は初の強敵相手となるが、未知の魅力は十分。春の実績馬にとって不気味な存在といえるだろう。
フランケル産駒はこれまでにJRA重賞を
ミスエルテ、
ソウルスターリング、
モズアスコット、
グレナディアガーズの4頭で9勝している。しかしながら21年の阪神Cを
グレナディアガーズが制したのを最後に33連敗中。GIに限ると20年の朝日杯FSを
グレナディアガーズが制したのを最後に8連敗中となっている。海外での大活躍と比較すると意外に低迷と言えるが、このまま終わるとも思えない。「怪物」の異名を取った父に、日本では久々の
ビッグタイトルを届けることができるか。底知れない可能性を秘めた
カネラフィーナの走りに要注目したい。