栗東坂路で好仕上がりをアピールしたアドマイヤズーム(撮影・中田匡峻)
「スワンS・G2」(13日、京都)
昨年の2歳マイル王・
アドマイヤズームが9日、万全の仕上がりをアピールだ。最終追い切りは栗東坂路でしまい重点。ラスト1F11秒8とシャープな伸びを披露し、好気配を伝えた。春は不完全燃焼に終わったが、ひと夏を越して心身ともに芯が入ってきた印象。初の古馬相手のG2戦で完全復活を証明する。
2歳マイル王が得意舞台で復権を目指す。NHKマイルC14着以来の
アドマイヤズームは栗東坂路を単走で4F54秒1-38秒4-11秒8。全体時計は軽めでも、ラスト2Fは馬なりで12秒4-11秒8と圧巻の加速力を見せ、秋初戦に向けて好仕上がりをアピールした。
1週前に栗東坂路の自己ベストを1秒5更新(4F51秒4)するハードワークを受けての最終リハ。友道師は「先週しっかりやっていますし、きょうはしまいを伸ばすイメージで」と意図を説明。その上で「先週よりも動きは良かったですし、始動戦としては悪くない仕上がりです」と5カ月ぶりでもしっかりと動ける態勢を強調する。
2歳暮れには、のちの皐月賞馬
ミュージアムマイルを破って朝日杯FSを勝つなど能力は世代上位。ただ、3歳春はニュージーランドTで2着に惜敗すると、本番のNHKマイルCではスタート後に落鉄した影響で力を出し切れず、14着に大敗した。
巻き返しに燃える秋初戦は初の古馬相手&初の1400メートル戦だが、春のうっぷんを晴らし、再浮上のきっかけにするためにも壁にぶつかるつもりはない。「馬体重は変わりなくても、体はしっかりしてきました。中身が変わってきたんでしょう」と指揮官。ひと夏を越え、着実に成長を遂げた
モーリス産駒がG1を制した得意の淀で真価を発揮する。