「アイルランドT・G2」(12日、東京)
記念すべき第1回覇者となったのは4番人気の
ラヴァンダ。外枠からリズム良く中団を追走し、直線は外から長くいい脚を使って差し切った。
鞍上の岩田望は「他に行く馬がいたら、その後ろにつけようと考えていた。プラン通りの競馬ができた」と納得の表情。同馬の強みについて問われると、「逃げも追い込みもできる操縦性の高さ」とセンスの良さを挙げた。外枠から前に壁がなくてもスムーズに折り合い、
ゴーサインを出したらスッと反応。その強みが生かされた勝利だ。
管理する中村師にとってもうれしい重賞制覇だ。「力があると思って、重賞を使わせてもらってきた。何とか一つ勝つことができましたね」とニッコリ。8度目の挑戦でつかんだタイトルに安どの表情を見せた。
中村師×岩田望のコンビは9日の東京盃(
ヤマニンチェルキ)を制したばかりで、勢いそのままにJRA重賞もぶっこ抜いた。鞍上にとっては今年の重賞5勝目。夏のイギリス武者修行で磨いた腕を存分に発揮し、「JRA重賞を勝ててホッとしています」と笑顔で勝利の余韻に浸った。
エリザベス女王杯の優先出走権を獲得したが、「距離もあるし、これから考えたいです」と指揮官は慎重な構え。ただ、これからはG1のステージも視野に入ってくる。「この馬の走りができればG1でも通用すると思っています」とパートナーの力を評価した鞍上。次戦がどこになっても注目の存在になるだろう。