「マイルチャンピオンシップ南部杯・Jpn1」(13日、盛岡)
距離不安説も何のその。堂々たる競馬で4番人気の
ウィルソンテソーロが4馬身差の圧巻V。2回目のJpn1制覇を果たした。2着に初ダートで5番人気の
シックスペンスが入り、3着に2番人気の
ペプチドナイル。1番人気の
サンライズジパングは4着に敗れた。 前日までの冷たい秋雨がウソのよう。朝から秋晴れの青空が広がった大一番の一日を締めたのは
ウィルソンテソーロの圧巻の走りだった。
レース史上まれに見る混戦。多くのファンが見つめる中でスタートが切られた。昨年2着の
ペプチドナイルが逃げ、
シックスペンス、
シャマル、
クラウンプライド、
イグナイターが先行。その直後に付けた
ウィルソンテソーロ。手応え十分に直線を向くと、ラスト200メートルあたりで外からまとめて先行勢をパス。
シックスペンスが必死に盛り返してきたが、時既に遅し。4馬身の決定的な差をつけ、最後は手綱を押さえる形でフィニッシュした。
条件戦時代に2勝しただけ。昨年のフェブラリーS8着以来のマイル戦が鍵だったが、川田は「素晴らしい走りをしてくれました。世界を相手に千八、二千で走ってきましたが、常々、千六がちょうどいいと思ってました」と胸を張った。
今年に入って中東での2戦、前走の帝王賞といまひとつ弾けなかった。まさに陣営の好判断が実を結んだ。これまではかつての僚馬
ウシュバテソーロや
レモンポップといった天敵がいて、JRAのG1で2着2回。昨秋のJBCクラシック(佐賀)で、ようやく
ビッグタイトルをつかんだが、高木師も「次はJBC(11月3日・船橋)には登録します。その後は(昨年2着の)チャンピオンズC(12月7日・中京)へ。何とかJRAでもG1を獲らせたい」と強い思いがある。
天敵たちが引退し、まずは秋の古馬ダート王道4連戦の開幕を奪取。選択肢を広げた6歳の秋。新たな時代がやってくるか。