「秋華賞・G1」(19日、京都)
中京記念で古馬勢を一蹴した
マピュースが15日、美浦Wで単走追い。リズムの良い走りで順調な仕上がりを見せた。デビューから7戦全てがマイル戦だが、距離延長となる2000メートル、そして初のコーナー4つに対応すべく、中間からじっくり調整してきた。桜花賞4着とG1での実績も十分。最後の1冠を懸けた大一番でも怖い存在になりそうだ。
前走の中京記念から2カ月の休養明けになる
マピュースは美浦Wで追われた。単走、馬なりで6F83秒6-36秒9-11秒4をマーク。初の2000メートル戦に向け、この中間は坂路をこなしてからWへ移動し、4つのコーナーを意識して長めに乗られ、距離を持たせる調教を積んできた。その最終確認となった追い切りは集中力を感じさせる走りで、万全の仕上がりを印象付けた。
◆小島良太助手と一問一答
-中間は。
「前走後は社台
ファームの方へ放牧に出て、9月20日くらいに帰厩して1カ月こちらで調整してます」
-最終追い切りの感触は。
「馬体はだいたいできているので、時計よりもリズム重視で乗りました。(雨上がりで)重い馬場でしたが、ぶれることなくしっかり走れて、無駄にハミをかむことなくリズム良く走れていました」
-中京記念を選択した理由は。
「NHKマイルCが終わった時点で、秋は秋華賞と決まっていて、いくつか選択があるなか、賞金が心配だったので、確実に賞金を加算できるところ、得意のマイル戦ということで中京記念になりました。本来なら距離を延ばすべきところでしょうが、賞金を確実に加算できる方を選択しました」
-初の2000メートルとなるが。
「体形を見ればマイラーですが、乗った感じはあと400メートル持つような感じになるように心掛けて、長めの調教を積んできました」
-この馬の長所は。
「ハードな調教にも苦しがらず、牝馬にしては辛抱強い性格だと思います」
◆横山武史騎手と一問一答
-前走を振り返って。
「斤量も軽かったですし、最内枠といい枠を引けたので、スタートを決めたいと思ってました。あまりいいスタートではなかったですが枠を生かせました」
-古馬相手に勝利。
「古馬相手というより暑い時季に輸送もあった上で、しっかり勝ち切れた部分を評価したい。根性がある女の子だと思います」
-初の2000メートル。
「正直長いかなと思っています。外回りでない分、多少ごまかしが利くかなと思うので、あとは馬に頑張ってほしいと思います」
◆調教診断
夏の暑い時季に使った後だけに調整過程は気になるところだが、しっかり攻めた。2週前に美浦Wの併せ馬で6F81秒8-36秒2-11秒3を記録し、先週、今週は単走だが長めから追って十分に負荷をかけた。今週は雨を含んで重くなった馬場でも最後までしっかりと走っていて、直線の末脚は目を引くものがあった。初となる2000メートル戦に関してもこの中間はWでの調教量を増やすなど対策を講じている。力を出せる状態だ。