京都競馬場で10月26日(日)に行われる菊花賞(3歳牡牝・GI・芝3000m)。“もっとも強い馬が勝つ”とも称されるクラシック三冠の最終戦には、神戸新聞杯を制した
エリキング、新潟記念2着の
エネルジコなど20頭がエントリーしている。本稿では同レースの開催にあたり、歴代勝ち時計をランキング形式で紹介する(京都芝3000mでの開催に限る)。
■5位 3分3秒1 2023年
ドゥレッツァ 2歳9月の新馬戦は3着に敗れたものの、同年11月の未勝利戦で初白星を挙げると、年明けも勢いはとどまらず、8月の日本海Sまで4連勝を飾ってOP入り。夏の上がり馬として、菊花賞では4番人気に支持された。レース前半は逃げていたが、途中から他馬の動きに合わせて内3番手に一旦後退。そんな動きのある競馬にも動じず、直線で鞍上が仕掛けると鋭い伸び脚を見せ、ダービー馬
タスティエーラに3馬身半差を付ける圧勝で、
ビッグタイトルを手にした。
■4位 3分2秒9 2012年
ゴールドシップ 芦毛の馬体とキャラクター性が愛された人気馬。切れ味勝負では少し分が悪いが、スタミナ、
パワーは歴代屈指で、芝3000mのロングディスタンスはもってこいの舞台だった。強力なラ
イバルは不在とみられ、単勝オッズは1.4倍。2番人気の
マウントシャスタは13.1倍と大きく開いていた。レース中盤までは後方2番手に付けてじっくり運んだが、2周目向正面から豪快にマクっていき、勢いそのままに直線で突き抜けて勝利。皐月賞に次ぐ二冠制覇を達成した。
■3位 3分2秒8 2011年
オルフェーヴル 11年のクラシック戦線は東日本大震災の影響で変則的。皐月賞は東京芝2000mが舞台となったが、これを制すと、続く日本ダービーも快勝して、三冠に王手をかけた。秋初戦は神戸新聞杯を選び、2馬身半差の快勝。史上7頭目の快挙をかけ、菊花賞に駒を進めた。スタート直後は行きたがる素振りもあったが、正面で馬群に入れると落ち着きを取り戻した。勝負どころからねじ伏せるように進出すると、直線では独走。ゴール前では流す余裕も見せ、歴史に名を刻んだ。
■2位 3分2秒7 2006年 ソングオブウインド
初勝利まで5戦、500万下の突破には2戦。重賞初挑戦のラジオNIKKEI賞は2着、続く神戸新聞杯は3着と、善戦はするものの、決して世代内で目立つ存在ではなかった。菊花賞でも単勝44.2倍と伏兵評価だったが、激走を見せる。神戸新聞杯は2番手からの競馬だったが、一転して16番手の後方寄りを追走。直線では、大逃げを打ったアドマイヤメインを鋭く追い詰め先頭へ。併せ馬の形で追った
ドリームパスポートもクビ差振り切り、重賞初制覇をGIで決めた。
■1位 3分1秒0 2014年
トーホウジャッカル デビューは3歳5月と遅く、初陣は10着、2戦目は9着と、春の時点ではとても菊花賞に間に合う成績ではなかった。だが、夏に未勝利、500万下を連勝し、1000万下で2着に好走。神戸新聞杯で3着に入って優先出走権をつかみ、なんとか大舞台にたどり着いた。道中は内ラチ沿いの5番手付近から運び、直線残り200mほどで先頭に立つと、
サウンズオブアースとの叩き合いをしぶとく制し、日本レコードで戴冠。デビューからわずか149日での菊花賞制覇は史上最速であった。