栗東CWで圧巻の動きを見せたダノンデサイル(撮影・石湯恒介)
「
ジャパンC・G1」(30日、東京)
24年ダービー馬
ダノンデサイルは26日、栗東CWで併せ馬を敢行。
ダノンブギ(3歳1勝クラス)を前に見る形で進め、落ち着いた雰囲気で直線へ。ただ、ギアが入ると脚取りは一変。
スピード感にあふれた動きで瞬時に僚馬を2馬身突き放し、6F81秒3-35秒3-11秒4を計時した。どこを切り取っても“さすが”という言葉しか出てこない圧巻の走りだった。
手綱を取った安田師は「精神の乱れもなく、ス
トライドも大きかったです。普段の歩きを含めて競馬モードに入っていて集中力を感じています」と納得の口ぶり。1週前追い切りにまたがった戸崎圭も「少し余裕はあるのかなという感じですが躍動感のあるいい動き」と好感触だった。
前走のインターナショナルSは、逃げた馬が20馬身ほどのリードを取る特殊な展開。番手で運び懸命に追い掛けるも5着に終わった。ただ、鞍上が「装鞍所や返し馬で
テンションが高くなっているなと感じた。追ってからの反応がドバイとは全く違った」と振り返るように、本来の姿とは大きくかけ離れたレースぶり。力を出し切れず、不完全燃焼の一戦だった。
欧州最強馬も加わり、ハイレベルな戦いが予想される大一番。真価を問われることになるが、指揮官は「海外競馬を経験したからかは分かりませんが、大人になっています。こちらの求める仕上がりでいけます」とこれまで歩んできた過程、そして愛馬の底力を信じる。もう二度と悔しい思いはしない。ダービー馬の威厳を示してみせる。