牝馬クラシック2冠へ、桜花賞馬{horse=2007102958:アパパネ}が強烈なデモンストレーションを放った。2400mという距離を意識して行ってきた中間の調教と同様に、この日も美浦Pでレッドシャドウ(4歳500万下)を3馬身追走する形でスタートした。直線では格の違いを見せつけるように内からあっさりと抜き去り、5F63.8-36.7-12.0秒で3馬身先着だ。
数字はもちろん、精神的な落ち着きと迫力の同居した走りからは貫禄すら漂う。「十二分にいい反応。厩舎が素晴らしい仕上げをしてくれた。桜花賞のときは栗東坂路を乗っていたから、短距離向きのはち切れそうな体。今は馬が長くなって、スリムな感じ」と騎乗した蛯名。動きの良さに加え、樫仕様となった姿に確かな手応えを得た。
国枝師も積み重ねてきたことの効果に顔をほころばせる。「折り合っていたね。ここまで実戦に近い調教をしてきた。きょうのような追い切りがレースでできればいい。データ、血統とか、いろいろあるけど(距離は)何とかなると思う」。不安は徐々に自信へと変わりつつある。底力の問われる舞台で、その地位を揺るぎないものにする。
提供:デイリースポーツ