実戦を想定したデモンストレーションなのか?降雨で湿った美浦芝を、
ペルーサが古馬4頭を先導する形で先頭を切って周回していく。残り1Fで
ミッションモード(3歳1000万下)が内から迫ると、待っていたかのように鞍上の安藤勝が軽く合図を送る。即座に反応したパートナーはスッと相手を引き離して1馬身の先着を決めた。
5F66.9-38.2-12.7秒。馬場状態を考慮しても控えめに映るが、コースを1周半走って、きっちりと負荷はかけている。その後は恒例のゲート練習へ。約1分間の駐立では、この日も粗相をすることはなかった。
「イレ込んでのゲート難ではない。こういうのはじっくりやれば治る。オレも意地になっているんだよ」。中間は毎週、
ペルーサのために美浦へ駆けつけている安藤勝は「きょうも後ろにもたれなかった。前は後ろ扉にくっついてかたまっていたけど、今は力が抜けている。着実に進歩している」。先週の実戦形式のスタートで
ロケットダッシュを決めたように、練習の成果が形として表れていることを喜ぶ。
「激しいレースをさせたいのに、いつもラストだけ。だから疲れもなく元気がいい」と状態面の良さを表現したのは藤沢和師。調教で先頭を走らせたのは「芝の塊が飛んできてケガをしないように」と実戦を想定したものではないとやんわりと否定したが「中山なら、ある程度の位置につけたい。ゲートは“著しく”進歩したから」と好位からの競馬を示唆した。
提供:デイリースポーツ