2010年・中央競馬の総決算「第55回有馬記念・GI」(芝2500m)は26日、中山10Rに15頭(ローズキングダムは出走取消)で争われ、好位を追走した2番人気の{horse=2007102923:ヴィクトワールピサ}が、4角先頭から直線早めに抜け出し、ゴール前で猛然と追い込んできた1番人気ブエナビスタの追撃を鼻差退け、皐月賞に続くGI2勝目を飾った。勝ちタイムは2分32秒6。3着は14番人気のトゥザグローリー。
「祈っていたけど、すごく長く感じた。とても興奮している」。6分に及ぶ写真判定が決着した瞬間、デムーロは両手を挙げてガッツポーズした。「ダービー、ジャパンCと勝って有馬記念が残っていた。夢がかなったよ」。悲願達成に歓喜の声を上げて飛び上がった。
「差されたと思って、しばらく固まった」。角居師はホッとした表情で勝利の瞬間を振り返る。持っていた資質をさらにスキルアップさせたのが海外遠征。ダービーのあとはフランスで2戦。結果こそ出なかったが、成長という土産を手に帰国した。「精神面で大人になった。オーナーには海外遠征でいっぱいお金を使ってもらったので。恩返しができて良かった。かわいい子に旅をさせた成果が出た」。愛馬のVを誇らしげにした。
そして、トレーナーは世界再挑戦を明言。「ドバイWC(オールウェザー2000m)かドバイデューティフリー(芝1800m)の二択。そのあと香港(クイーンエリザベスII世C)の転戦もある」。ワールドツアーが控える来年へ。ジャパンが誇るグランプリホースが栄冠のパスポートを手にテイクオフする。
提供:デイリースポーツ