リクエストソングが勢いに乗ってきた。3か月ぶりで臨んだ前走は、馬体重がプラス22キロと太め残り。それでも、メンバー最速の上がりで抜け出し、これまでとは違うレース運びで勝利を手にした。
古川助手も「安定感があっても、ワンパンチが足りない感じだったが、今までにない脚を見せてくれた。マイルが合っていたんじゃないかな」と驚きを隠さない。千八、二千を中心に使っていたころは詰めの甘さがあったが、初のマイル戦で新たな面を感じさせた。
転機は昨夏だ。以前は栗東坂路でラスト1F13秒台を切ることがほとんどなかった馬が、楽々と12秒台を記録できるようになった。12月31日にも、馬なりで4F53.5-38.6-12.8秒を計時している。「昨春とは違う。軽く追い切っても12秒台が出る。体力がついて、完成の域に達してきた」と本格化をうかがわせる姿に目を細めた。
今後を占う意味でも重要な一戦になる。古川助手も「出来、勢い、ハンデ差と条件はそろったので期待している。将来、芝の一線級とやっていけるかの試金石だね」と力が入る。京都の幕開けを飾る重賞を制し、飛躍の年にする。
提供:デイリースポーツ