ボディーはコンパクトでも、備えるエンジンは高性能だ。
ギリギリヒーローは、これまでの最高体重が430キロと牡馬としては小柄。「鞍を置こうとすると、向こう側の人と握手ができる」と佐藤助手が苦笑いするほど体高は低いが、いざ馬場に飛び出すと一変。体をいっぱいに使った大きなフットワークで、ターフを駆ける姿は見た目とのギャップを感じさせる。
連闘で自己条件に臨んだ前走は4角で
バランスを崩し後退する場面がありながらも、大外から勝負根性をむき出しにして首差2着に迫った。「やんちゃでレースでもフラフラとして走っている。まだ子どもだけど、それでも北海道にいた当時よりは随分と成長しているね」。進化を続ける裏には気性の成長も大きい。
前走後も引き続き好気配を保っている。「
テンションが上がっているわけでもないし、しっかりガス抜きができている。ゆったりと運べる方がいいので、直線の長い京都の外回りは合うのでは。経験を積んでいってほしいが、重賞でもチャンスがないわけでない」。外差しが決まり出した淀の芝。タイトル奪取で真のヒーローとなる。
提供:デイリースポーツ