コーツィーを背に中山の坂を勢い良く駆け上がったロケットマン
過去に来日したス
プリンターのなかでも、
トップレベルの実績を誇る
ロケットマン。17日に来日し、着地検疫を経て23日に中山競馬場へ。そして27日の追い切りでついにベールを脱いだ。
舞台は芝コース。向正面からピッチを上げると、過去2戦しか経験していない右回りも苦にせず、滑らかに直線へ。いかにもス
プリンターらしい頭の高い走法で、4F51秒1-35秒9-11秒7を計時した。さらに外ラチ沿いをダクで周回。動きの力強さだけでなく、入念な調整ぶりも印象的だ。
「すごく周りを見る馬。自分できっちり納得するまでね。とにかく賢いんだ。だから、じっくりと周りを見せた」とショー師。激しい物見は馬自身があらゆる景色を焼きつけるため。事実、ダクの後半は落ち着きを取り戻していた。「追い切りは最後の2Fをしっかり。いい出来だ」と状態面にも太鼓判を押す。
来日後は、主戦のコーツィーが付きっきりで調整。05年のスプリンターズSを
サイレントウィットネスで制しているベテランも自信をみなぎらせる。「追い切りは非常に加速が良くて満足。速いペースについていく
スピードがあり、スタミナも十分にある馬。日本の競馬で要求される資質を備えている。
サイレントもこの馬もスーパースター的存在。こういう馬は乗っている者に自信をくれるんだ」と胸を張った。
中山の急坂についての質問も「きょうはあまりにもスムーズに上がれたから、これと言って感想はない」と一蹴。「毎朝実感しているが、賢くて素晴らしい馬。日本のファンに生で見てもらいたいね」と勝利を疑わない口調で締めた。
提供:デイリースポーツ