これが世界を知る女傑の貫禄か。昨年の覇者スノーフェアリーが、一段とすごみを増して戻ってきた。ダンロップ師も「3歳から4歳になって成長しましたね。幅が大きくなった」と目を細める。馬体重は木曜時点で476キロ。昨年の参戦時から8キロ増だが、その数字以上に筋肉質な肉体へと変貌を遂げた。「昨年は圧倒的な強さで勝ってくれた。また勝てるように彼女を連れて帰ってきた」と自信をのぞかせる。
木曜は京都の芝での調整。軽くダクを踏むと、2周目には1200mのスタート地点から軽めのキャンター。外ラチ沿いを雄大なフットワークで駆け、気持ち良さそうに風を切った。ゴール板通過後、1コーナー付近で再び速歩に戻ると、3周目も残り6Fからキャンターを開始。さらにスピードを上げて、3F49秒0-14秒3で流した。「6Fから2回のキャンター。ベリーグッド。きょうの調教の後も調子はいいですよ」と師の声も自然と弾む。来日後には、輸入検疫中の千葉県白井の競馬学校で虫に刺されるアクシデントがあったが「炎症を起こしていたが、獣医師さんが治療して改善している。心配はしていない」と体調面にも問題はない。4戦4勝と抜群の相性を誇るムーアを背に、今年も女王の座に君臨する。
提供:デイリースポーツ