現地時間8日、英国・ニューマーケット競馬場で行われたジュライC(3歳上・英G1、芝6f)に出走した武豊騎手騎乗のシーキングザダイヤ(牡3、栗東・森秀行厩舎)は、勝ち馬から約6馬身差の12着に敗れた(20頭立て)。00年のアグネスワールドに続く日本調教馬による同レース優勝と、98年にモーリスドギース賞(仏G1)を制した母シーキングザパールに続く親仔海外G1制覇はならなかった。
勝ったのはJ.ムルタ騎手騎乗のフリザンテ Frizzante(牝5、英・J.ファンショウ厩舎)。牝馬の優勝は83年のハビブティ Habibti以来21年ぶりの快挙。勝ちタイムは1分11秒51(稍重)。首差の2着にはアッシュダウンエキスプレス Ashdown Express。さらに2馬身差の3着はバリモント Balmont。豪G1・2勝馬で、初の海外遠征ながらも1番人気に支持されたエクシードアンドエクセル Exceed And Excelは19着、02年の同レースの覇者コンティネント Continentは15着に敗れた。
フリザンテは父Efisio、母Juliet Bravo(その父グロウ)という血統で、叔母にDonna Viola(牝12、父Be My Chief、イエローリボンS-米G1)、従姉にオルティア(牝4、父Saint Ballado、栗東・長浜博之厩舎)がいる。父Efisioは、現役時には、エミリオトゥラティ賞(伊G1)、キウスーラ賞(伊G2)を制した他、ジャックルマロワ賞(仏G1)で3着。種牡馬としては、今年の英・愛1000ギニー、コロネーションS(全て英G1)を制したアトラクション Attraction(牝3)や、ラフォレ賞(仏G1)を制したトンバ Tombaを輩出している。フリザンテにとって今回がG1初制覇。通算成績は13戦7勝(重賞2勝)。
騎乗したムルタ騎手と管理するファンショウ調教師は、共にジュライC初制覇。同騎手、同調教師のコンビでは、6日のソヴィエトソング Soviet Song(牝4)で制したファルマスSに続くG1制覇となった。