8日、函館競馬場で行われた函館2歳S(G3・芝1200m)は、D.ホワイト騎手騎乗の6番人気アンブロワーズ(牝2、美浦・小島太厩舎)が、道中2、3番手追走から直線早めに抜け出すと、中団外目から進出した1番人気ディープサマーを3/4馬身差抑え快勝した。勝ちタイムは1分10秒4(良)。さらに1馬身差の3着は8番人気カシマフラワー。2番人気グランプリペガサスは9着、3番人気オーヴェールは4着に敗れている。
勝ったアンブロワーズは、父が新種牡馬フレンチデピュティ、母がフサイチミニヨン(その父サンデーサイレンス)という血統で、伯父には96年のダービー馬フサイチコンコルド(牡11、父Caerleon)、従兄には阪神大賞典(G2)を制したリンカーン(牡4、栗東・音無秀孝厩舎)がいる。父フレンチデピュティが日本に輸入される前の産駒には、クロフネ(牡6、01年NHKマイルC、ジャパンCダート-G1)、ノボジャック(牡7、栗東・森秀行厩舎、01年JBCスプリント-交流G1)らがいる。日本に輸入後、初年度産駒での重賞制覇となり、90年のミルフォードスルー(牝16、父スルーザドラゴン)以来、新種牡馬産駒による函館2歳S制覇となった。
7月10日のデビュー戦(函館・芝1000m)では、同レース3着のカシマフラワーに3馬身差をつけて圧勝し、鞍上のD.ホワイト騎手はJRA短期免許での初騎乗初勝利を達成していた。通算成績2戦2勝。
鞍上のD.ホワイト騎手は、JRA重賞初制覇。過去には、98年安田記念(G1)でオリエンタルエクスプレスに騎乗しタイキシャトルの2着、99年ジャパンC(G1)ではインディジェナスに騎乗しスペシャルウィークの2着などの実績がある。また同騎手は、7日の函館メインレース・みなみ北海道S(OP)をハッピールック(セン6、美浦・藤沢和雄厩舎)で制しており、メインレースは騎乗機会5連続連対(うち4勝)となった。管理する小島太調教師は、騎手時代の73年にサクライワイで同レースを制しているが、調教師としては初制覇。JRA重賞は、サクラプレジデント(牡4、父サンデーサイレンス)で制した中山記念(G2)に続き、今年2勝目で、通算ではマンハッタンカフェ(牡6、父サンデーサイレンス)で制した01年有馬記念(G1)など11勝目。