調教後のヴィルシーナと内田騎手、友道師(撮影:井内利彰)
内田博幸騎手が跨ったヴィルシーナ(栗東・友道康夫厩舎)は坂路でアドマイヤパーシアとの併せ馬。3馬身近く後方から追走し、少しずつ距離を詰めると、最後は僅かに先着してゴール。大きく先着しなかった理由は「早目に並びかけてしまうと、併せ馬にならないくらいの手応えだったので、最後まで我慢しました」と内田博幸騎手。時計は4F53.1〜3F39.1〜2F25.6〜1F12.9秒だったが「最後の反応も良かったし、いい動きでした」と友道康夫調教師も満足の内容。
気になるのは当日の馬体重だが「10キロ以上増えているかも知れませんが、まったく気にしなくていいと思いますよ。春は飼葉を食べなくて調整に苦労した時期がありましたが、今はバリバリ食べてくれますから」と担当する安田晋司調教助手。関係者全員が「納得」の最終追い切りとなった。
栗東に滞在して調整を続けているハナズゴール(美浦・加藤和宏厩舎)は田辺裕信騎手が跨って、坂路での単走追い切り。時計は4F54.0〜3F38.7〜2F25.4〜1F13.1秒と、この馬にしては全体が速いものの、ラスト1Fが少し遅い印象。もちろん一杯ではなく、馬の気に任せるような動きだっただけに、追えば12秒台は出ていただろうが、見た目に高く評価できる追い切りという感じではなかった。
同じく栗東に滞在しているラスヴェンチュラス(美浦・小島茂之厩舎)は初コンビとなる川田将雅騎手が跨って、坂路での単走追い切り。1Fごとにじっくりとペースを上げる感じで、最後は少し追われる程度にフィニッシュ。栗東で初めての本格的な追い切りだけに時計の4F53.8〜3F38.8〜2F25.3〜1F12.7秒は比較対象がないが、傾斜のきつい2Fをしっかりと駆け上がってきたという印象。個人的には11日の調教で確認した馬体が細く見えたので、当日の馬体重があまり減っていなければよいと思っている。(取材:井内利彰)