オークス以来の合体だった内田博&ヴィルシーナだが、最後まで派手なアクションはなかった。「先週にいい時計を出しているので、あまり時計を出さないように」(友道師)の指示を受け、主戦は栗東坂路で先行するアドマイヤパーシア(4歳1000万下)の動きに合わせるように、4F53秒1-39秒1-12秒9で0秒3先着した。
「(馬体を)合わせに行こうとすると、ムキになっているというんじゃなくて、反応が良過ぎて突き抜けてしまう感じだったからね。やり過ぎないように、最後に首ぐらい下がっている感じで(末脚を)伸ばしたら、ちょうど良かった。一段と大きくなっている感じで良かったよ」。鞍上は納得の表情で心地のいい汗をぬぐった。
春に後じんを拝した強敵といきなり激突する。「強い馬はいるけど、それは考えずに、ヴィルシーナの力を出してあげることができればチャンスはある。とにかく乗りやすい馬だし、前回の経験が生きてくれればいいね」。あくまでも自然体だが、ひと夏を越しての新たな成長を胸に信じ、今秋初めての舞台に立つ。
桜花賞8着、オークス10着と春のクラシックでは結果を出せなかった。ひと夏を越しての成長を見せつけたいトーセンベニザクラは、美浦Wでの追い切り。直前の長距離輸送を考慮され、単走で5F69秒5-39秒4-12秒7と、セーブ気味の内容となったが、動き自体は軽快だった。
見守った柴崎師は「動きはいい」と追い切り内容に満足げ。仲野助手も「休ませた効果で馬体をふっくらと見せているし、リフレッシュした。仕上がりに時間のかかるタイプではないから」と久々でも動ける態勢にあることをアピールした。
提供:デイリースポーツ