「第7回阪神C・GII」(芝1400m)は24日、阪神11Rに18頭で争われ、馬群の後ろでじっくりと脚をためた3番人気のサンカルロが、直線で早めに先頭に立った14番人気のガルボ(2着)の外から一気に強襲。鮮やかに差し切り、後続に1馬身1/4差をつけて重賞4勝目を飾った。勝ちタイムは1分21秒0。3着は首差で2番人気ファイナルフォーム。なお、1番人気のアドマイヤセプターは、直線伸びあぐね7着に敗れた。
吉田豊も自然と声が弾む。「阪神千四が一番力を出せる。外に出すのに手間取ったけど、出してからはサンカルロらしい、いい脚を使ってくれた」。36戦中35戦でコンビを組む相棒との久々の勝利に「(年の)最後に結果を出せてよかったです」と胸をなで下ろした。
狙い澄ました一戦をものにした。大久保洋師は「毎年、最終目標にしているレースだから」と笑みを浮かべる。時季、距離、舞台…。全ての条件がかみ合った。「いろんな要素があると思う。寒くなるといいし、3歳でマイルの重賞を勝っているが、ちょっと長いし、千二では得意にする馬がいるからね。千四の馬なのだろう」と分析する。
今後は放牧を挟んで、同じ舞台の阪急杯(2月24日・阪神)から高松宮記念(3月24日・中京)へ。今年と同じローテを歩む。「俺もあと(定年まで)2年。それまでは頑張ってほしいけど、まあ、来年はもうひと頑張りしてもらいたい。数を使っていないし、若さもある」と指揮官は愛馬にエールを送った。
表彰式では関係者全員がプレゼンターのアントニオ猪木氏と「1、2、3、ダーッ」のパフォーマンスでファンを沸かせた。明け7歳を迎えるサンカルロもまだまだ元気。新年も重賞路線を駆け抜ける。
提供:デイリースポーツ