テスタマッタ、CWで根岸Sの最終追い切り(撮影:井内利彰)
2012年フェブラリーSの覇者、テスタマッタ(栗東・村山明厩舎)が調教時間前半の追い切り頭数が落ち着いた時間帯にCWコースに登場。単走で追い切られたが、坂路での最終追い切りが多い同馬なので、そのあたりを村山明調教師に質問してみると「坂路は雨の影響を受けて非常に重い状態。普段から坂路ではあまり時計の出ないタイプなので、馬場の重い坂路よりもCWを選びました」とのこと。
向正面、2コーナーあたりにある入口から入ってキャンターを始めたが、6F標識を過ぎたあたりで、少し行きたがるような仕草。鞍上がなんとかなだめるような形で進められたが、3コーナーあたりでもまだその仕草は続いて、いよいよ直線へ。
行きたがった分もあり、直線ではほぼ脚色がない状態。この馬らしいと言ってしまえば、それまでなのだが、6F85.9〜5F69.3〜4F54.3〜3F40.5〜1F14.0秒という時計は数字的に特筆する箇所はない。フェブラリーS時も追い切りは終い止まる形だったものの、レースでは結果が出た。ただ当時は順調に使われていただけに、追い切りの動きが同じでも、それまでの過程が違うというのが、正しい見方のように思う。
ダノンカモン(栗東・池江泰寿厩舎)は朝一番のCWコースでミッキーリヒト、マナクーラとの3頭併せ。先週の追い切りに続き、W.ビュイック騎手が跨ったということもあってか、直線で最内からの反応は上々。1F12.3秒の伸びを見せており、入念に乗り込まれているからこそ見せる鋭い動きという印象を受けた。(取材・写真:井内利彰)