1月26日(土)に行われる東京11R・白富士S(4歳以上・OP・芝2000m)に出走予定のムーンリットレイク(牡5・加藤征弘厩舎)、セイリッドバレー(牡7・高橋裕厩舎)、スズジュピター(牡8・高橋裕厩舎)、同日に行われる東京10R・クロッカスS(3歳・OP・芝1400m)に出走予定のディアセルヴィス(牡3・高橋裕厩舎)について、管理する各調教師に取材をした。

　昨年7月28日の札幌競馬場でのTVh賞(3歳以上・1600万下・芝1800m・1着)以来の出走となる【ムーンリットレイク】は、今日(1/23)に、ウッドチップコースで追い切りを消化。ここまで、6戦5勝2着1回というパーフェクトに近い成績の同馬について、加藤征弘調教師のコメント。

「気持ちが前向きで、心肺機能がかなり高い馬だと思います。元々、両前脚の球節に不安を抱えていますので、だましだまし使ってきました。昨年は札幌のTVh賞１戦だけしか出走していませんが、そのレースを使ったことで球節部分の炎症が強くなったので、その後は休ませました。前回もそうでしたが、今回も長期休養明けになりますので、じっくりやってきていい仕上がりになっていると思います。

今日(1/23)はウッドチップで追い切りました。併せ馬というより、1頭ずつのつもりだったのですが、最終的には目標があった方が良いのではないかということで、前を走っていた馬と最後は併入する形になりました。週を追うごとに、動きも良くなってきていますよ。

気持ちが前向きな分、力んで走ってしまう面がありますので、いかに自分のペースでレースを運んで、その中でいかに上手に息を入れながら走らせられるか。今回相手は強化されますけれど、相手関係よりもそちらの方が重要だと思っています。今回はビュイック騎手が騎乗しますが、外人騎手は抑えるのがうまいですから、そのあたりにも期待しています。ある程度先行して押しきるタイプなので、開幕週の前残りの馬場は非常に良い条件ですね。

今年は本格的に活躍してほしいですが、球節のこともありますから、状態を確認しながらその後のレースも決めることになると思います。ただ大きいところを狙える素質は間違いなくある馬ですから、今後に期待したいです」

　白富士Sにセイクリッドバレー、スズジュピター、クロッカスSにディアセルヴィスを出走させる高橋裕調教師のコメント。

今日(1/23)、稍重の坂路で51.5〜37.0〜24.4〜12.2の時計を出した【セイクリッドバレー】について。
「前走の中山金杯(GIII・芝2000m・7着)は勝った馬と着差はなかったですけど、位置取りが後ろでしたので、もう少し良い位置でレースをさせたかったですね。レース後も順調に来ています。去年は少し調子を落として、ちぐはぐなレースをしていましたが、去年の暮れあたりから復調し出しました。追い切りもそうですが、普段の動きからも復調気配は窺えます。東京の開幕週の競馬ですが、雪や雨が降って、馬場があまり悪くならなければいいなと思っています。あと前回よりは前の方で競馬を進めてほしいです。東京、新潟は得意ですし、2000mも良いと思うので、期待しています」

稍重のウッドチップコースで、ディアセルヴィスと併せて追い切った【スズジュピター】について。
「昨年8月の朱鷺S(3歳以上OP・芝1400m・10着)後に骨瘤が出て休ませていましたが、それも今はすっかり解消しました。今日の追い切りでも良い動きをしていましたし、休み明けでも鉄砲がきく馬だと思っています。セイクリッドバレーよりも、レースでのポジションは前かなと思っています。8歳になりますが、皐月賞を使った後、蹄が悪くて1年以上休養していたこともあって、馬はまだ若いですよ」

【ディアセルヴィス】について。
「前走のジュニアC(3歳OP・芝1600m)は、5番とは内めの枠でしたので、向こう正面でかかってしまい、辛い競馬をしたなと思っています。それでも終いは伸びてきて5着でしたから、直線の長い東京なら面白いのではないでしょうか。福島2歳S(2歳OP・芝1200m・1着)のような後方で脚を溜める競馬というのも考えてもいますが、どのようなレースをさせようかは思案中です。前走後は、このレースを目標に順調に来ていますし、最終追い切りの動きも良かったです。今回は1400mで距離短縮になりますが、1600mくらいまではこなせる馬だと思っています。今後に向けて、賞金加算できるように良い結果を出してほしいです」(取材・写真：佐々木祥恵)