リーチザクラウンが引退、種牡馬へ(写真は2着に惜敗した2009年ダービー、撮影:下野雄規)
5日、2009年日本ダービー2着ほか、同年きさらぎ賞、2010年マイラーズCを制したリーチザクラウン(牡7、美浦・杉浦宏昭厩舎)が、3日の東京新聞杯(16着)を最後に引退することが明らかとなった。馬主である西山茂行氏のホームページで発表され、今後は種牡馬入りするという。
リーチザクラウンは、2008年10月26日の新馬戦(京都・芝1800m)でデビュー。のちの皐月賞馬・アンライバルドが1着、GI・6勝馬ブエナビスタが3着、菊花賞馬・スリーロールスが4着、いわゆる「伝説の新馬戦」で2着となると、2走目の未勝利戦(京都・芝1800m)で後続に2.1秒もの大差をつけて初勝利。
一躍、クラシック候補生として堂々名乗りを上げ、暮れのラジオNIKKEI杯2歳Sでは、翌年のダービーでワンツーを決めたロジユニヴァース(牡7、美浦・萩原清厩舎)から、4馬身差遅れての2着。
3歳春の緒戦となった、きさらぎ賞では後続に3.1/2馬身差を付ける逃げ切り完勝を飾り、待望の重賞初勝利。その後は、皐月賞へと直行して2番人気で13着と大敗に終った。しかし、次走日本ダービーでは泥んこの不良馬場を2番手追走、そのまま2着と激走して存在感をアピールした。
改めて期待された秋は、神戸新聞杯、菊花賞と1番人気に推されるも2着、5着と勝ち切れずじまい。続く古馬初対戦のJCで9着、有馬記念では13着と敗れた。
4歳緒戦は、初ダートのフェブラリーSを選択するも、4番人気で10着。次走に選んだマイラーズCで、安藤勝己騎手を背に久しぶりの重賞制覇を飾った。しかし、次走・安田記念では1番人気に推されるも14着に大敗。その後、骨折が判明して暮れの阪神Cで復帰したが7着。
年明けの5歳時から、馬主が現在の西山茂行氏名義に変更。しかし、その後は2011年中山記念3着を最高に、11戦して勝ち星なしと苦戦が続いた。喉の不調と再度の骨折休養を経て、久々にターフに戻ってきた前走・東京新聞杯でも、いいところなく16着に敗れたのを最後に引退が決まった。
【プロフィール】
◆リーチザクラウン(牡7)
厩舎:美浦・杉浦宏昭
父:スペシャルウィーク
母:クラウンピース
母父:Seattle Slew
馬主:西山茂行
生産者:社台ファーム
通算成績:26戦4勝(重賞2勝)
主な勝ち鞍:2010年マイラーズC(GII)、2009年きさらぎ賞(GIII)