注目新馬マダムリシェスら、今週の主要調教馬場の時計/栗東トレセンニュース

2013年05月30日 17:47

動きが目立ったマダムリシェス(外)(撮影:井内利彰)

 先週までの好天から、一転して、28日から雲行き怪しい天候。28日の調教時間終了頃には雨脚が強くなり、29日は雨の中、追い切りが行われるような状態。それだけに、ウッドチップ馬場は水分を含んで重い状態になったが、極端に時計が遅くなることはなかった。

 その理由としては、坂路馬場のウッドチップはすでに入れ替えられて、ある程度、状態が良いということ。Cコースの場合は、雨が降っているので、テンから無理せず、終い重点の追い切りをすれば、ある程度の時計が出たということ。これらが「少し時計が掛かったかな」という程度に収まった要因だと思われる。

【坂路/4F51.9秒】
 29日。一番時計は4F51.2秒で3頭。そのうちの1頭は、安田記念に出走予定のシルポート(栗東・西園正都厩舎)だが、この馬が本調子であれば、もう少しラスト1Fのラップが速くなり、51秒は切っていたはず。ただ、1F12.8秒ということで、13秒を要していないのは、馬場がそこまで重たくないということだろう。

 そうはいっても、今、3歳未勝利で、ラスト2Fを12秒台でまとめるのは、スピード能力があるからこそ。6月2日の阪神ダート1400mの未勝利戦に出走予定のヒシダイヤ(栗東・佐山優厩舎)は2F25.1〜1F12.3秒。この脚力があれば、すぐに未勝利を勝ち上がって不思議ないだけに、今週のレースは馬券的に注目したい。

 先週の馬場差は「+0.3秒」と「+0.0秒」。今週は雨の影響を受けていることは間違いなく、通常よりは時計の掛かる状態なので、29日、30日とも『+0.5秒』で計測した。

【CW/5F66.5秒】
 極端に速い時計をマークしたのは、安田記念に出走予定のロードカナロア(栗東・安田隆行厩舎)。それ以外は、6F時計、5F時計をセーブして、ラスト1Fを伸ばすような追い切りが目立った。とはいえ、ロードカナロアの場合、全体時計が速い上に、ラスト1Fも速かったので、この性能は規格外だろう。

 今週から新馬戦が始まるが、その中で動きが目立っていたのは、6月2日の阪神芝1200mをデビュー戦に予定しているマダムリシェス(栗東・安田隆行厩舎)。同じく今週のデビューを予定しているサトノバリアントとの併せ馬だったが、終始、相手の手応えに合わせる感じで、ゴールまで併入。時計は6F89.5秒と遅かったのだが、折り合いを欠くことなく、余裕を持った走りでこの数字なら上々。登録頭数の少ないレースではあるが、まず無難に勝ち上がってくれるのではないだろうか。

 雨の影響を受けたとはいえ、全体的に時計はある程度出ていた。しかし、先週よりは時計を要しているため、29日、30日とも、先週より0.5秒時計が掛かる『-1.5秒』で観測した。

【DP/5F64.5秒】
 毎週のように、当コースで追い切られて、好調を伝えているのが、サンレイレーザー(栗東・高橋義忠厩舎)。先週よりも時計は遅くなったが、状態は引き続き、好調をキープしているという感じ。

 今週はDコース芝馬場での追い切りもちょくちょく行われていたが、目立ったのは、30日のシンゼンマオー(栗東・飯田明弘厩舎)。3頭併せの大外だったが、手応えよく、先着してゴール。5F64.7〜1F11.6秒と終いの伸びも良かった。早い時期から入厩していた馬なので、仕上がりの良さで他馬を一歩も二歩もリードしている印象。

 DPの馬場差は29日、30日とも『-1.0秒』で観測している。

※調教馬場横の数字は基準時計。この数字以下の時計であれば、標準より速い時計と判断してよい。(取材・写真:井内利彰)

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