入厩後は落ち着きがあり、時計も出ているロードストーム(撮影:井内利彰)
今週のピックアップステーブルは安田隆行厩舎。今週はロードカナロアの半弟、ロードストームなど、10頭がスタンバイ。6月15日のマダムリシェスの勝利を最後に勝ち星から遠ざかっている安田厩舎だが、今週は固め勝ちの可能性も十分にあるので、じっくりと安田隆行調教師にお話しを伺いました。
―まずは、濃尾特別(7月13日・中京)に出走予定の【グッドマイスター】のお話しから聞かせてください。
前走は降級戦でしたが、9ヶ月ぶりのレース。無様な競馬はしないだろうと思っていましたが、やはり久しぶりの分、5着という結果でした。レースを使ったことで、グンと良くなってきましたし、追い切りも順調にこなせていますから、今回はきっちり結果を出して欲しいですね。
―3歳時から、期待の大きかった馬ですが、厩舎の偉大な先輩、トランセンドやグレープブランデーと比較して、いかがでしょうか?
もちろん期待の大きい馬ですが、現時点ではまだまだ。この夏も無理をさせずに、使っても、あと1回という感じで、秋、そして来年を見据えながら、ローテーションを組んでいければと思っています。
―知多特別(7月14日・中京)に出走予定の【プレイズエターナル】は葵S3着以来、中8週と少し間隔が空いてのレースになります。
グリーンウッドに短期放牧に出ていましたが、その間に成長しましたね。トモがしっかりしてきて、攻め馬の動きも良くなってきました。前走は勝ち馬とクビ、ハナの差で3着。オープン特別でこれだけ走れたので、古馬混合になったからといって、能力的に見劣りするということはないでしょう。
ここを勝って、次走は北九州記念(8月18日・小倉芝1200m)というプランもあるので、ここは結果を出して欲しいですね。
―中間の攻め内容で、より注目を浴びる存在になっている、新馬(7月14日・中京)の【ロードストーム】。どうしても、半兄ロードカナロアと比較することになってしまいますが、そのあたりはいかがですか?
現時点での比較という意味では、ロードカナロアも、2歳の夏は成長途上。だから、秋になるまで成長を促して、デビューは12月というローテーションになりました。ロードストームも体はひと回りもふた回りも成長の余地と残している状態です。兄と同じように、成長を促すという選択もありましたが、十分、デビューするレベルにあると判断したので、ここに至りました。
―最終追い切り後に「ふわふわしている」というコメントがありましたが、デビューに向けて気になるのは、そのあたりですか?
というよりも、新馬戦はいくら良血でも、攻め馬で動いても、ゲートが開いてみないと、ゴールしないと分からないところがあります。どんな状況でも不安がなくなることはありませんよ。
ロードストームは牧場での育成時代には、カリカリしたところがありましたが、トレセンに入厩してからはおっとりしているんですよね。そのあたりが「ふわふわ」しているところに繋がっているのかも知れません。それでも、攻め時計は出ているんですから、これはいい意味で捉えてもいいのかなと思っています。レースを使う前から、気持ちが乗り過ぎているのは、決して良いことではありませんから。いずれにせよ、ここで新馬勝ちしてくれるようなら、本当にこの先が楽しみです。(取材・写真:井内利彰)
<出走馬ワンコメント>
7月13日(土)
中京
1R【バジンガ】ソエが出たので、ここまで待機。中京を使いたかった。
7R【アンビータブル】500万では大将格。初めての左回りがどうか。
7月14日(日)
福島
10R【ルミナスウイング】1200mでもハミを噛むので1150mへ。超抜のスピードは絶対に合っている。
中京
2R【プリンセスムーン】もう順番
3R【ダノンチャコ】前走は評価できるが、自分の競馬ができるかどうか。
4R【ハイキートーン】ソエ治まって、1週前には坂路4F51.6秒で、変わり身あるかも。
11R【スタッドジェルラン】攻め動いているが、年齢的に大きな期待は。