JBCクラシックを制し、世代交代を印象付けたホッコータルマエ
「第13回JBCクラシック・交流GI」(ダート2100m)は4日、金沢10Rに12頭で争われ、1番人気のホッコータルマエ(栗東・西浦)が、2分12秒6のタイムで逃げ切り勝ち。6月の帝王賞に続く交流GI3勝目を挙げ、ダート界の世代交代を確実なものとした。2馬身差の2着は2番人気のワンダーアキュート。さらに鼻差の3着には5番人気のソリタリーキングが入った。
見事に復権を果たした。押し出されるようにハナに立つと、マイペースに持ち込む。2周目の向正面からペースを上げると、直線に入っても後続の追撃を許さず、ワンダーアキュートに2馬身差をつけ、堂々と押し切った。
幸は「逃げたことがなかったので不安もあったが、向正面で自分からハミを取ってくれたので、イケるんじゃないかと。またひとつ戦法が増えました」と新境地を開いたパートナーをたたえた。勝ちタイムの2分12秒6は99年のマチカネワラウカドの記録を0秒3更新する金沢2100mのレコードとなった。
負けられない一戦だった。前走の南部杯では2着。連勝は5で止まってしまった。西浦師は「何とかここはと。ホッとしました」と喜びをかみしめた。「逃げるのは意外でしたけど、幸君の判断には間違いがないと思っていた。見ていて安心できるレースでした」と振り返った。
今後はJCダート(12月1日・阪神、ダート1800m)に向かい、来春には最大の目標であるドバイWC(3月29日・メイダン、オールウエザー2000m)を目指す。鞍上も世界制覇へ胸を高鳴らせる。「先行できて折り合いもつく。ドバイ向きですね。オールウエザーはやってみないと分からないが、ダートの速い時計にも対応できるし、楽しみですね」。メキメキと力をつけてきた4歳馬の夢は大きく広がっている。
提供:デイリースポーツ