有馬記念エイシンフラッシュなど今週の主要調教馬場の時計/栗東トレセンニュース

2013年12月12日 14:50

気を抜くことなく、最後までしっかりと走っていたエイシンフラッシュ(撮影:井内利彰)

 8日午前中にパラつくような雨が降り、今週に入ってからは、10日未明から調教時間中にかけて、かなりの雨が降った。

 これが、かなりウッドチップに影響を与えたようで、特に坂路馬場は時計の掛かる状態。同じウッドチップ馬場でも、Cコースはさほど影響なかったのは、風の影響。風通しのよいCコースの場合、表面上の馬場は乾きやすいが、周りが木々に囲まれている坂路馬場はそうはいかない。このあたりが、同じ素材の馬場でも時計の掛かり方が違う要因だろう。

 なお、9日に調教馬場で凍結防止剤の散布が行われている。

【坂路/4F51.9秒】
 11日。一番時計はミッキーアイル(栗東・音無秀孝厩舎)の4F51.4秒。朝日杯FSへの出走が叶えば、注目を集める馬だが、さすがにスピード能力は高い。この日は4F52秒以下が10頭にも満たない、時計の掛かる馬場。ちなみに、52秒前半も非常に少なく、やはり雨の影響を大きく受けている。

 2歳未勝利なら、終い止まるような動きになっても不思議ないところを、1F12.5秒で駆け上がってきたのが、ファイアーシチー(栗東・佐々木晶三厩舎)。4F55.9秒と全体の時計は遅かったが、終いの伸びは優秀。これは高く評価したいところ。

 12日。別ニュースでもお伝えしたオルフェーヴル(栗東・池江泰寿厩舎)の後に追い切ったのが、同じく有馬記念に出走予定のダノンバラード(栗東・池江泰寿厩舎)。こちらは、4F54.7〜1F12.4秒とラスト1Fこそ、優秀な時計だが、全体時計があまりにも遅い。栗東への帰厩時期が遅かったことも考慮すると、決して高い評価ができる内容ではない。

 なお、先週の馬場差が「+0.1秒」。今週は全体的な時計を見渡しても、明らかに時計の掛かる状態になっている。よって、11日、12日とも『+0.6秒』で観測している。

【CW/5F66.5秒】
 冒頭にも記したように、雨の影響はあったものの、基準時計以上に時計が遅くなるほど、ウッドチップの状態が悪かったわけではないCコース。特に1回目のハロー明け以降は、しっかりと走れている馬が多い印象だった。

 11日は有馬記念の1週前追い切りとして、アドマイヤラクティ(栗東・梅田智之厩舎)が、C.ウィリアムズ騎手騎乗で単走の追い切り。全体時計は遅かったが、終いの伸びは前走時よりも鋭く、コンビ2回目にして、かなり呼吸が合ってきた印象がある。

 12日。朝一番の時間帯に有馬記念の1週前追い切りを行ったのが、エイシンフラッシュ(栗東・藤原英昭厩舎)。前走時の1週前追い切りと同じ、中内田充正技術調教師が跨って、クァンタムギアを追走する併せ馬だった。

 6F地点で1秒以上は追走していたが、直線に向くまでの道中で徐々に差が縮まっていく。直線では、あっという間に追い抜いて、あとは引き離すだけ。1頭になったが、気を抜くことなく、最後までしっかりと走っていた。

 先週の馬場差は「-0.5秒」。坂路馬場ほどではないにせよ、先週よりは少し時計が掛かっているので、11日、12日とも『-0.3秒』で観測した。

【DP/5F64.5秒・D芝/5F63.0秒】
 芝馬場は、愛知杯に出走を予定しているオールザットジャズなど角居勝彦厩舎を筆頭に、利用する厩舎が多数。久しぶりに20頭を超える追い切り頭数となった。馬場状態は良好で、馬場差も『±0.0秒』で問題ないだろう。

 ポリトラック馬場も久しぶりに追い切り頭数が激増。適度に水分を含んでいることもあり、5F60秒台も何頭かおり、時計が出る状態に変わりはない。なお、馬場差は引き続き『-1.0秒』で観測している。

※調教馬場横の数字は基準時計。この数字以下の時計であれば、標準より速い時計と判断してよい。

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