人気に応えて悠々と逃げ切ったミッキーアイル=阪神競馬場
3歳マイル路線主役の座を不動のものにした。「第23回アーリントンC・GIII」(芝1600m)は1日、阪神11Rに10頭で争われ、単勝1.4倍の圧倒的1番人気に支持されたミッキーアイル(栗東・音無)が後続に影さえ踏ませず逃げ切り勝ち。未勝利Vから4連勝で、前走のシンザン記念に続く重賞連勝を決めた。勝ちタイムは1分34秒0。3馬身半差の2着は好位で運んだ3番人気のタガノグランパ、さらに1馬身差の3着は後方から差し込んだ6番人気のフェルメッツァ。2番人気のエイシンブルズアイは見せ場なく7着に終わった。
迷いなどない。ゲートが開き、サッと主導権を握る。これまでと同様の作業を瞬時に終えた“スピードスター”の背中を、他馬は見つめているしかなかった。最初の1Fを12秒6と遅めのラップで乗り切ると、即座に11秒1とペースアップ。自慢のスピードでアドバンテージを築いたあとは、もうひとつの武器である粘っこさを浜中が引き出した。「スタートが前回同様、抜群でした。直線は物見をして減速しかけたが、仕掛けるとまた伸びてくれた。とにかく順調にGIへ。そんな気持ちが強いですね」と主戦はうなずいた。
今後はNHKマイルC(5月11日・東京、芝1600m)へ直行。放牧先でさらなる成長を促し、レースの1カ月ほど前に帰厩させる予定だ。「最後は1頭になってソラを使っていた。そのあたりの課題にも対策を講じていく」と音無師は口元を引き締めた。3歳マイル王の座へ、ディープインパクト産駒の快速馬がまた一歩、階段を上った。
提供:デイリースポーツ