マイペースの先行策ならフェスティヴタローは不気味な存在
しぶとい先行力で再びアッと言わせるか。オープン昇級後は6戦中5戦が2桁着順と苦戦が続いた
フェスティヴタローが、前走のモンゴル大統領賞でガラリ一変。17頭立ての13番人気で2着に奮闘した。53キロの軽ハンデで単騎逃げを打てたとはいえ、1、3着馬が4角12、15番手からの強襲だったことを考えれば、単に展開に恵まれたわけではない。
「久々にこの馬本来の走りを見せてもらった」と天間師は復調を喜ぶ。「前走の前に(2か月半ほど)休ませたのが良かった。以前は調教後に疲れが出ていたが、そういう面がなくなったからね。トモ(後肢)の具合が良くなったことが大きい」。前走から中2週と間隔は詰まっているが、1週前には美浦Dで5F66秒3-12秒5と上々の時計を記録。行きっぷりが良く、ラストまでしっかりと伸び切った動きは好調キープを約束するものだ。
関西からイキのいい4歳の同型馬
エイシンヒカリが参戦するが、簡単に引き下がる気はない。「自分のペースで逃げられればしぶといからね」。関東地方は8日に梅雨入り。月曜夜から降り続ける雨空を見上げて、トレーナーはニヤリと笑う。
「グチャグチャの馬場だと駄目だが、時計が速過ぎるのも良くない。稍重くらいがいいかな。ちょうどそれぐらい降ってほしい」。3連単84万馬券の立役者となった前走と同じ舞台で、改めて“人気薄の先行馬の怖さ”をアピールしてみせる。
3月の中日新聞杯を制したあと、
ディサイファはここを目標に仕上げられてきた。小島勝助手は「いったん放牧に出して、1週前追い切りの動きは良かった。ここまでは全て予定通りにきている」と笑顔で話す。GIIIでは(4)(3)(1)(1)着と大崩れがない一頭。連覇のかかる一戦に「条件はぴったり。秋にもう1度、大きなレースを使えるように頑張りたい」と目を輝かせていた。