馬場レベル的には「1分59秒台前半」の時計があれば通用。洋芝巧者に要注目だ
毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”を
コンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。
【札幌記念(札幌芝の傾向)】
全国的に天候不順な1週間だったが、札幌は実は先週日曜を最後にまとまった雨が全く降っていない。芝コースは今週から内3m地点に内柵を設置したCコースに変更。先週までに傷んだ内寄りがカバーされ、当然時計が出やすい状況が想定されたが、結果的には時計を多少要する傾向が続いた。
土曜10R・富良野特別(500万条件、勝ち馬
ミスズダンディー)の勝ち時計が1分48秒9で自身の上がり3F37秒0。土、日曜ともに雨の影響を受けた先週よりは速い時計が出ているが、2週前の同条件・十勝岳特別(1分47秒5=勝ち馬
タガノアスワド)の時計水準には戻っていない。先週、雨中の開催だった影響と開催が進んだことで、通年の洋芝らしい「多少時計が掛かる」傾向にシフトしてきたと見るべきか。
土曜の芝7戦を分析すれば、脚質傾向は多彩だった。内柵設置効果でペースが緩めば、経済コースを通る利は大きい。
7R・3歳未勝利戦は逃げた
リリックドラマが1着、最終4角2番手の
シンボリブーケが2着流れ込み。対照的にメイン11R・札幌日刊スポーツ杯は2周目3角で各馬がまくり合い、後方待機組の台頭を誘発した。
ペースが緩めれば前&内、小回りを意識した前傾ラップになると差し馬にも出番。では、札幌記念の展開は? これが難しい。馬場レベル的には「1分59秒台前半」の時計があれば通用。洋芝巧者に要注目だ。