先週はロックディスタウンがオルフェーヴル産駒の重賞初制覇を挙げ、2歳戦線も混戦となってきている。
今週からは開催が中山と阪神に移ったが、この秋の中山の開幕週のメイクデビューは過去にアイネスフウジン(日本ダービー)、リージェントブラフ(川崎記念)、アサヒライジング(クイーンS)などのちの活躍馬が多く出走しており、今週の出走馬も楽しみなメンバーとなっている。
◆バレリオ(牡、父ステイゴールド、母リリウム、美浦・相沢郁厩舎)
6歳上の全姉アイスフォーリスはフローラS2着、オークス3着、中山牝馬S2着など重賞戦線で活躍した。母の産駒はデビューした牝馬6頭が全て勝ち上がっており、中央デビューする牡馬は初めてということで陣営の期待も高まる。5月中にゲート試験をパス。その後はノーザンファーム天栄で体力強化を図り、8月24日に再入厩した。26日、30日、9月3日とウッドチップコースでコンスタントに時計を出しており、仕上がり自体は順調そうだ。「だいぶ動けるようになってきたし、息遣いも悪くない。この血統にしては大き過ぎず、小さ過ぎずといった感じで馬体のバランスがいい。長めの距離が良さそう。当然、期待しています」と相沢郁調教師。9月9日、中山の芝2000mを津村明秀騎手で予定している。
◆マイネルファンロン(牡、父ステイゴールド、母マイネテレジア、美浦・手塚貴久厩舎)
祖母マイネヌーヴェルはフラワーCの勝ち馬。その弟にマイネルネオス(中山グランドジャンプ)、マイネルアワグラス(シリウスS)、マイネルチャールズ(弥生賞、京成杯)がいる。7月下旬に入厩し、じっくりと追い切りの本数を重ねてきた。「上のマイネルクラフト(現2勝)よりも性格はいい。まだ子供っぽいところがあるし、ちょっと晩成型かもしれないけど、長めの距離で走ってくれそう」と手塚貴久調教師。9月9日、中山の芝2000mを予定している。
◆ロイヤルアフェア(牡、父ネオユニヴァース、母ゴールドティアラ、美浦・古賀慎明厩舎)
母は交流GI南部杯などダートの重賞を5勝。半兄にオープン特別2勝(札幌日経オープン、万葉S)のゴールデンハインドがおり、一族からはPoet's Voice(英GIクイーンエリザベス2世S)、ステファノス(富士S)、モズカッチャン(フローラS)などの活躍馬が出ている。ゲート試験に合格後はノーザンファーム天栄で乗り込み、8月18日に再入厩。先週は実戦を想定した3頭併せの追い切りを消化しており、上々の気配だ。「体高があり、500キロを超す大型馬。今のところは気性的な難しさも見せていない」と古賀慎明調教師。9月9日、中山の芝2000mを内田博幸騎手で予定している。
(取材・文:竹之内元)