映画監督でタレントのビートたけし（７０）が名付け親となったディープインパクト産駒のキタノコマンドール（母ベネンシアドール、牡２歳、栗東・池江泰寿厩舎）が１０日、栗東トレセンに入厩した。ＤＭＭバヌーシー＝ＤＭＭドリームクラブ（株）＝の所有馬で、ＤＭＭ．ｃｏｍの野本巧取締役らスタッフが撮影するなか、堂々と馬房に入った。

　様子を見届けた池江泰寿調教師は「初めての場所に緊張している様子も、イレ込む様子もなく、馬運車から降ろす際も非常にスムーズ。翌日から、しっかり調教に入っていけそうです」と目を細める。「まずはゲート練習を中心に試験合格を目指したい。その後は馬の状態を見て、放牧に出すのか、在厩でデビューに向けて調整するのか、決めていきたい」と今後の方針を語った。

　全姉に重賞２勝馬で、Ｇ１でも２着２回の好走があるデニムアンドルビー（牝７歳、栗東・角居勝彦厩舎）がいる良血馬で、昨年夏のセレクトセール１歳で１億９０００万円（税抜き）の高値で落札された。池江師は「母方にフェアリードールがいて、私にとってもなじみのある血統。スプリンターって感じではないですね。マイルから中距離で、芝もダートもいけそうな感じがします。クラシックを念頭に調整していきたいですね」と期待は大きい。

　池江厩舎にとって、ＤＭＭバヌーシーの所有馬の管理は初めて。指揮官は「競馬界に新しい風を吹き込んでいければ」と意気込んでいた。