先週のメイクデビューは、当ニュースでも取り上げたメジャーエンブレムの半妹、メジャーラプソディが快勝。その次の中山6Rでは、マリアライトの全妹エリスライトが圧倒的人気に応え5馬身差で圧勝した。その他にもシクラメン賞でオブセッションが2歳レコードを更新し圧勝するなど、クラシック戦線に向けて有力馬が出揃って来ている。
今週も引き続き3場でメイクデビューが行われ、重賞ウイナーのきょうだいなど楽しみな馬がデビューを予定している。
◆シンデレラ(牝、父ハーツクライ、母イソノスワロー、美浦・尾関知人厩舎)
祖母のイソノルーブルは1991年のオークス馬。異父兄に2011年の新潟2歳Sを制したモンストールや通算5勝のトラストワンがおり、兄姉はコンスタントに走っている。前週のデビューも視野に入れていたが、今週まで待機した。「育成の段階からピリピリとしたところがあると聞いていたけど、そこまで難しくはないですね。じっくりと乗り込んだし、ハーツクライの子で距離には融通が利きそう。上のモンストールとは種馬が違うけど、この馬も手先の軽い走りをしています」と尾関知人調教師。12月10日、中山の芝1800mを北村宏司騎手で予定している。
◆ショーンガウアー(牡、父オルフェーヴル、母マルティンスターク、美浦・木村哲也厩舎)
シンボリクリスエス産駒の母は芝で4勝。異父姉にダートで3勝のグリューヴァイン、伯父にトップオブツヨシ(5勝、プリンシパルS2着)やカラメルアート(4勝、京王杯2歳S3着)がいる。「時計的にも動かせば動くけど、オルフェーヴルの子で我の強さを出してきている。まだ硬さもあるし、本当に良くなってくるのは先でしょう。立派な体つきをしているし、いいモノを持っていることは確か。将来性はあると思います」と木村哲也調教師。12月10日、中山の芝1800mをV・シュミノー騎手で予定している。
木村厩舎ではフレッチア(牡、父Dansili、母ヴィアメディチ)もデビューする。こちらは12月9日、中山の芝1600mをV・シュミノー騎手で予定している。
◆ディサーニング(牡、父Street Cry、母タクトフリー、美浦・加藤征弘厩舎)
母は英1勝。一族からはBodemeister(米GIアーカンソーダービー1着、ケンタッキーダービー2着、プリークネスS2着)やケイアイエレガント(福島牝馬S)、ケイアイライジン(プリンシパルS)などの活躍馬が出ている。「古馬のグレンツェントを相手に長めから行かせても楽に動けている。ワンペースのタイプだし、血統や体つきからもダートが合いそう。調教どおりなら初戦から勝ち負けのレベルにある」と加藤征弘調教師。12月10日、中山のダート1800mを内田博幸騎手で予定している。
◆ボウルオブチェリー(牡、父タートルボウル、母オルゲイユ、美浦・武藤善則厩舎)
ディープインパクト産駒の母は未勝利。伯父に重賞3勝(京都新聞杯、京都大賞典、中日新聞杯)のトーホウアランがいる。ゲート試験に合格後も在厩で進められ、ひと追い毎に気配が上向いている。「まだ緩さが残る現状だけど、楽な感じで動けている。どちらかと言うと母系(母の父)のディープらしさが出ているし、いいところがありそう」と武藤善則調教師。12月10日、中山の芝1800mを武藤雅騎手で予定している。
(取材・文:竹之内元)