古馬相手に互角に動き、内容上々のスイープセレリタス(撮影:竹之内元)
先週は当ニュースで取り上げたプロスペリティ、ミリオンスターズが新潟1600mでワンツーフィニッシュを達成。札幌では新馬戦とOPのクローバー賞で全て美浦勢が勝利と快進撃が続く。
夏競馬も終盤をむかえ新潟2歳Sが行なわれる中、この先のオープン特別、重賞まで楽しめる逸材が今週もデビューを予定している。
◆スイープセレリタス(牝、父ハーツクライ、母スイープトウショウ、美浦・藤沢和雄厩舎)
母は秋華賞、宝塚記念、エリザベス女王杯とG1・3勝を挙げ、2005年のJRA賞・最優秀4歳以上牝馬に選出された名牝。宝塚記念では父(クビ差2着)に先着を果たし、2頭でワンツーフィニッシュを決めている。ゲート試験に合格してからはノーザンファーム天栄で成長を促し、7月中旬に再入厩。先週は厩舎所属の杉原誠人騎手を背に初めてウッドチップコースで追い切られ、古馬を相手に互角に動いた。
「まだ緩いところがあるけど、いいスピードがありそう。他の馬と併せると真面目だし、気の強さを見せます。馬の後ろに入れればコントロールも利くし、さすがは血統馬という感じですね」と同騎手。8月25日、新潟の芝1600mを池添謙一騎手で予定している。
◆サトノエルドール(牡、父ディープインパクト、母ミゼリコルデ、美浦・国枝栄厩舎)
母は新馬勝ちを含め、芝・ダートで4勝。近親に2005年のジャパンCをレコードタイムで制したアルカセットがいる。ゲート試験の突破に手間取ったが、合格後は山元トレセンで調整して再入厩。徐々に調教のピッチを上げ、先週は坂路で4F54.5-39.8-26.1-13.0をマークした。
「まずまずの動き。仕上がり自体は悪くない。ディープの仔だし、いいところがありそう」と国枝栄調教師。8月25日、新潟の芝1600mを北村宏司騎手で予定している。
◆スカテナート(牡、父キングカメハメハ、母アンチュラス、美浦・古賀慎明厩舎)
ディープインパクト産駒の母は芝で2勝。ファンタジーS2着、阪神JF5着と2歳重賞でも上位争いに食い込んだ。伯母にJRAで4戦3勝のイングリッド、米G1馬(CCAオークス)のWonder Lady Anne Lがいる。
「トモの緩さがしっかりとしてきたし、背中の感触もいいですね。スピードに乗ってからは長く脚を使えそうなタイプ。もう少し気持ちが入れば反応面も変わってくると思います」と柄崎調教助手。8月25日、新潟の芝1600mを三浦皇成騎手で予定している。
◆ヴィッテルスバッハ(牡、父ルーラーシップ、母ケイティーズジェム、美浦・池上昌和厩舎)
ディープインパクト産駒の母は新馬勝ちを含め、芝1600mで2勝。その半兄(伯父)にゴーステディ(通算6勝、中山金杯3着)がおり、いとこにG1・3勝(ドバイデューティーフリー、宝塚記念、ジャパンC)を挙げ、2007年のJRA賞・年度代表馬に選出されたアドマイヤムーンがいる。
「ルーラー産駒らしい緩さがあるけど、気性的には落ち着いているし、カイ食いもいい。水準以上に動けているし、いいモノを持っていると思います。お姉ちゃん(ミルキークォーツ)を勝たせてあげることができなかったぶん、しっかりと結果を出したいですね」と池上昌和調教師。8月25日、新潟の芝1600mを石橋脩騎手で予定している。
(取材・文:竹之内元)