昨年V
ナイママに続く逸材は現れるかーー。2着までに入った地方所属馬に札幌2歳ステークスGIIIへの優先出走権が与えられる、10日JRA札幌競馬10Rの2歳オープン特別・
コスモス賞(芝1800m)にホッカイドウ門別から大挙6頭が挑む。
2着までの地方所属馬に札幌2歳ステークスへの出走権が与えられる競走は、来週18日(日)クローバー賞(芝1500m)と2つあり、いずれも地方所属馬の出走可能枠は6頭(北海道4頭、他地区地方2頭。他地区からの出走がない場合は北海道6頭)。近年は他地区からの参戦がなく、今年も地方所属馬は門別勢のみとなった。
昨年は岡田繁幸オーナーの
ナイママが、単勝1.3倍の圧倒的1番人気だった
アガラスを交わして1馬身1/4差の快勝。一昨年は後のGI馬
ステルヴィオをクビ差まで追い詰めた
ミスマンマミーア(JRAに移籍し2勝)が2着、早めに捲くって一旦先頭に躍り出た
ハッピーグリン(先週の札幌日経オープン2着)が3着するなど、活躍が続いている門別勢だが、今年もそれらに続く逸材が頭角を表せるだろうか。
今年の出走馬は、馬番順に(1.
クロスワールド井上俊彦騎手54、2.
プリモジョーカー阿部龍騎手54、4.
フジノロケット石川倭騎手54、5.
スターオブグリーン岩橋勇二騎手54、7.
アイルビー桑村真明騎手54、10.
アジュバント五十嵐冬樹騎手54)。実績面等から、函館2歳Sで直線それなりに脚を伸ばし9着の
プリモジョーカー、門別ダート1700mの重賞ブリーダーズゴールドジュニアカップH1で2着した
アジュバントが比較上位の存在ではあろうが、昨年Vの
ナイママや一昨年2,3着の
ミスマンマミーア・
ハッピーグリンらの当時と比較すると、正直、今年は「小粒」の印象が否めない。
いずれも坂路を中心に調整は順調ということで、現時点での能力そのものは発揮してくれそうだ。門別の調教師がよく口にする「芝に合うかどうかは正直、返し馬に行ってみるまでハッキリは判らない」という言葉は“未知の部分”が大きいことの裏返しでもあり、下馬評段階では想定しづらい激走を見せる馬が出てくる可能性も決して小さくはないはず。見る側をあっと言わせる好走馬が出てくれることを期待したい。
(文=ひだか応援隊)