毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。

【関屋記念(新潟の芝傾向)】

　札幌とは対照的に、新潟は今週全く雨が降らず、土曜の芝は良馬場で終日行われた。JRA発表では「内回り3コーナーおよび外回り3コーナーの内側に若干の傷みは見られますが、全体的には良好」。日曜も引き続き雨の心配はなく、高温が続く。日曜も土曜と同様の芝状況が続くとみていい。

　土曜の新潟は、関屋記念と同じ外回りを使用する芝1600m、1800mは計4鞍行われた。勝ち馬の最終4コーナーの位置は「9番手、15番手、8番手、3番手」。新潟外回りの特徴が出ていて、道中の位置取り不問の瞬発力勝負の様相。

　6R・3歳未勝利戦（1800m）で4コーナー15番手から一気差しを決めた10番人気ショウナンハルラは上がり3F33秒1。10R・三面川特別（1800m）で4コーナー3番手から快勝した2番人気レッドラフェスタは上がり3F32秒8を駆使している。いずれにしても、最後の直線で切れる脚を持っている馬が台頭している。

　関屋記念の展開を考えれば、乱ペースは考えにくく、S〜Mペースが濃厚。当然、ほとんどの馬が道中は脚を温存できる。となれば、最終的には「切れ」が勝敗の鍵を握りそうだ。