前走のスパーキングレディーCを圧勝したファッショニスタ。混沌とするダート牝馬路線を背負う存在になれるか。(撮影:高橋正和)
2011年にTCKディスタフから改称され、交流重賞となり「Road to JBC」にも指定された本競走。その2011年以降は中央馬が勝利していて、地方所属馬は2着止まりとなっている。
今年の出走メンバーをみても、やはり中央馬が優勢なのは否めない。なかでも、最も注目しているのはファッショニスタ。前走のスパーキングレディーCでは抜群の好スタートを切り、ハナはサルサディオーネに譲る形となったが、2番手からの競馬。直線なかばで前を捕らえると、そこからどんどん差を広げて快勝。上がりもメンバー最速だった。
昨年のJBCレディスクラシックのように後方から差す競馬もできるし、デビュー以来16戦して馬券圏内を外したのはわずか2回だけという安定感も買いの材料だ。
相手筆頭は、昨年の覇者プリンシアコメータ。前走はアンデスクイーンに敗れたが、休養明けに加え、57キロの斤量で内容的にも悲観することはない。ブリーダーズGC2着からのローテは昨年と一緒だし、ブリーダーズGCをステップに出走して優勝した3頭はすべて2着だった(プリンシアコメータ以外は2014年ワイルドフラッパー、2015年サンビスタ)というデータからも後押しできる。
2016年に4番人気で勝ったタマノブリュネットを除いて1、2番人気のどちらかしか出ていないので、軸は上位人気を素直に信頼したほうが良いが、2、3着候補なら人気薄の馬にもチャンスはある。
実際、6番人気以下からも6頭が3着内に入っており、「5枠より外の枠」「4、5歳馬」のいずれの条件に当てはまる馬が6頭中4頭を占めているので、該当馬には注目したい。
(取材・文=「勝馬」記者・豊岡加奈子)