JRAでは世代最初の重賞競走でトライアル的なレースも存在しないために傾向を探りずらい。昨年は4番人気のビアンフェが勝ち、11番人気のプリンスリターンが3着に食い込むなど波乱となったが、過去10年で1〜3番人気馬は8勝2着4回3着4回。上位人気馬が人気に応える傾向が強い。過去10年で前走で函館競馬場芝1200mを使ってきた馬が9勝2着8回3着6回と圧倒的。優勝馬の例外は函館1000m戦で勝ち上がった12年ストークアンドレイ。しかし、昨年は阪神競馬場芝1400m戦で勝ち上がったタイセイビジョンが2着。一昨年は函館1800m戦で勝ち上がったラブミーファインが2着になるなど2年連続で異なる距離から連対馬が出ている。
◎モンファボリは函館競馬場芝1200mのレコードホルダー。好ダッシュから勢いよくハナを奪うと、終始楽な手応えのままハイラップを踏む快走。セーフティリードを保ちながら4角を回ると直線では後続を突き放した。父は14戦14勝のフランケル。本馬は小柄な牝馬だが、前走の走りを再現できればタイトルが見えてくる。
相手には○ホーキーポーキーを指名。モンファボリには完敗のデビュー戦だったが、しぶとい競馬で2着を確保。2戦目に勝ち上がった。父は、のちの米国年度代表馬インヴァソールらを相手にUAEダービーを圧勝したスピード馬。輸入産駒エアハリファやキズマのイメージからダート向きと思われているが、すでに勝ち上がった本邦初年度産駒は2頭とも芝コースで勝ち上がっている。キャリアをいかしたい。
▲フォドラはアジアの短距離王ロードカナロアの4世代目産駒。初戦は落ち着いた走りを見せて完勝。逃げなくても競馬ができそうなのは心強い。母系は長く旧・社台ファームの屋台骨を支えてきたレディチャッターにさかのぼり、母セイングレンドと1歳違いの半姉にはポップコーンジャズ(ラブリーデイの母)がいる。
ダート1000mのレコードを塗り替えた△ルーチェドーロだが、母は2歳時に札幌競馬場で芝の新馬、特別を連勝したアラフネ。芝適性もありそうだ。追い込み競馬でデビュー戦を勝ち上がった△カイザーノヴァ、△グレイトミッションも抑えておきたい。