競馬新聞「馬サブロー」が誇るPOGマスター、塩手智彦(栗東)と木村拓人(美浦)がお送りするPOG情報。東西のトレセンでつかんだ情報をお伝えします。
昨年の夏競馬開幕週の新馬戦を調べてみると、
コマンドライン(ダービーで2分の1の抽選除外)が東京初日の芝1600mを制し、
スタニングローズ(オークス2着)が中京2日目の芝1400mで2着でした。改めて2歳馬の始動が早いことを実感。クラシック連対馬がすでに1年前の新馬戦で出走していたと思うと、改めて身が引き締まる思いです。今後もPOGファンの皆さまの役に立つ情報をお届けできるように頑張ります。よろしくお願いします。
今週は茶木厩舎の2歳馬3頭を紹介したい。
函館で初陣Vを狙っているのが新種牡馬
ヤマカツエース産駒の
リンデザ(牝、母フレンチ)。5月19日の栗東CWで
サワヤカコーズサン(4歳2勝クラス)、同25日の栗東坂路では
トウカイエトワール(5歳オープン)と併せ馬を行い、ともに半馬身先着。師は「2歳馬にしては完成度が高く、ケイコの動きも水準以上。スタートも速く、新馬勝ちを意識しています」と手応えは上々。城戸Jで18日の函館芝1200m(牝)か、ダート1000mのどちらかになるもよう。
メイショウボーラー産駒のリリーボーラー(牡、母ロックドクトリン)は、19日の阪神ダート1200mを西村淳Jで予定。師は「先頭に立つとやめようとしたり、時折人間に反抗したりと気難しい面を残している現状ですが、馬格があり、走りも力強くてダートっぽいですね」と期待を寄せている。昨夏もダートの新馬戦を
イチネンエーグミで制しているだけに、そのあたりのノウハウはつかんでいる様子。今年も幸先がいいスタートを切れるか、注目したい。
新種牡馬
リアルスティール産駒の
アンリーロード(牝、母カシシ)は、札幌の芝1500mを目標に調整中。師は「素質は高そうですが、まだ子どもっぽい面があり、良くなるのはもう少し先だと思います」と慎重な構え。「神経質な面を出さないように、うまく調整を進めていきたいと思います。デビューの時期に関しては、もう少し調教を進めてから決めたいと思います」とコメントした。
ダノンスマッシュの全弟
ダノンプレジャー(牡、安田隆、父
ロードカナロア、母スピニングワイルドキャット)について、師は「全兄とはタイプが違いますね。ゲート試験合格後に放牧に出して、成長を促しています。まだ緩さが残る現状で、デビューの時期は未定です」と現状を話した。
ラッキーライラックの全弟
シリンガバルガリス(牡、松永幹、父
オルフェーヴル、母ライラックスアンドレース)について、師は「現在は放牧中です。今後の成長次第ですが、今のところは夏ごろのデビューを考えています」と見通しを語った。加えて「体質が弱かった全姉
ライラックワイン(牝3歳)が近々、入厩する予定です。3歳未勝利戦が終わる時期が迫っていますので、まずはデビューを目指して」と一つ年上の全姉のことも話してくれました。
(馬三郎栗東支局・塩手)