第26回スパーキングレディーC・JpnIIIが7月6日、川崎競馬場の1600mで10頭(JRA3頭、南関東6頭、他地区1頭)によって争われる。グランダム・ジャパン2022古馬シーズンの第2戦目とあって、JRAのダート巧者だけでなく、地方勢も実力派が勢揃いした。
例年、人気上位馬で決まることが多いが、19年は3着に11番人気のローレライ(大井)が飛び込み3連単が27万6110円、14年は浦和のマイネエレーナ(7番人気)が3着となり3連単12万6170円の大波乱になったこともある。近年、地力アップが顕著な地方馬を馬券に絡めるのは必須と言える。
地方馬活躍の理由はコース形態にもある。スタートは4コーナー奥からで、最初のコーナーまでは500mあるがカーブはキツイ。広いJRAのコースしか経験したことがない場合は序盤のさばきに苦労する場合も。また、ホームストレッチまでに隊列はほぼ決まるため、ハイペースになりにくい傾向にあり、折り合いよく道中運べるかも重要だ。
ここに、昨年の覇者・サルサディオーネが参戦する。今年に入ってエンプレス杯・JpnII、マリーンC・JpnIIIで2着、前走のさきたま杯・JpnIIでは牡馬を相手に勝利するなど8歳となっても衰えを知らない。テンの速さはピカイチで、一度ハナに立てば簡単には止まらない。管理する堀千亜樹調教師は、ローレライも育て上げた南関のトップトレーナーだけに怖い存在。主導権を奪って主役を演じる。
そのサルサディオーネにマリーンCで勝っているのはショウナンナデシコ。前走のかしわ記念・JpnIは、最内枠を生かしてハナに立ったが、道中は激しい先行争いに巻き込まれた。それでも直線に入ってグッと加速して後続を引き離し1馬身半差でV。ゴールを駆け抜けた瞬間、鞍上の吉田隼人騎手が高々と拳を上げた快心のレースだった。これで、ダート重賞3連勝。今回は牝馬相手で、グレードはJpnIIIと条件緩和といっていい。連勝記録更新か──。
レーヌブランシュはエンプレス杯・JpnII、マリーンC・JpnIIIと2戦連続で3着。その時の上位馬はそろったが、ここでの地力上位は揺るがない。前走で1600m通用のメドは立てており、川崎は3歳時に関東オークスを制した舞台でもある。相性のいいコースなら軽視はできない。
2歳時に兵庫ジュニアグランプリ・JpnIIで2着があるレディバグ。前走の栗東Sで勝利を挙げ、勢いに乗っての参戦だけに怖い存在だ。キムケンドリームにとって距離短縮がカギだが、半兄のエピカリスはマイル戦で2勝している。鞍上に南関のトップジョッキーの笹川翼騎手を起用するあたりに、陣営の本気度がうかがえる。
夏の川崎名物の牝馬マイル重賞を制すのはどの馬か──。
(文:スポーツ報知記者・志賀浩子)
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