今年のオークスを制して二冠を達成したスターズオンアース(撮影:下野雄規)
10月16日(日)、阪神競馬場で行われる第27回秋華賞(3歳GI・牝馬・芝2000m)。牝馬三冠路線最後の一冠を争うこのレースに、牝馬三冠にリーチをかけるスターズオンアース(牝3、美浦・高柳瑞樹厩舎)がC.ルメール騎手とのコンビで参戦する。
スターズオンアースは父ドゥラメンテ、母サザンスターズ、母の父Smart Strikeという血統。叔母であるソウルスターリングは2016年の阪神ジュベナイルF(GI)や翌年のオークス(GI)を制覇。祖母スタセリタは仏オークス(仏G1)を始め、G1・6勝を挙げた名牝である。
2021年8月に新潟競馬場で行われた2歳新馬戦でデビュー。2戦目で勝ち上がり11月の赤松賞(1勝クラス)を経て、2022年1月のフェアリーS(GIII)にて重賞に初出走すると、結果はクビ差2着。翌月に出走したクイーンC(GIII)でもクビ差2着と惜敗し桜花賞へ挑戦する。
今年4月に行われた牝馬クラシック競走である桜花賞(GI)では、道中馬群の中を追走。直線では他馬と接触しながらも力強く抜け出し、単勝7番人気の評価を覆して見事桜の女王の座を掴み取った。
初めての重賞タイトルがGIレースとなったスターズオンアースは、C.ルメール騎手とコンビを組み翌月のオークス(GI)に参戦。18番の大外枠となるもメンバー中最速の上がり3F33.7秒の脚で、豪快な差し切り勝ちをおさめる。オークス馬の叔母と仏オークス馬の祖母に続く勝利となった。
同馬が秋華賞を制覇すると、史上7頭目の牝馬三冠馬に。過去にはアーモンドアイやジェンティルドンナを始め、歴史に残る名牝たちが達成した大記録である。今年6月に剥離骨折が判明し骨片摘出手術を行った為、休み明けの1戦となるが、直近4年はオークスからの直行組が秋華賞を勝利している。
二冠馬の父ドゥラメンテの初年度産駒であるタイトルホルダーが、昨年牡馬クラシック三冠目の菊花賞(GI)を制覇。スターズオンアースが今年牝馬三冠を達成し、昨年に続きドゥラメンテの雪辱を果たす勝利となるか。厩舎初のGI馬である孝行娘スターズオンアースに要注目である。